暑い日や二日酔いの日にはなぜかカレーが食べたくなってしまう。

魚介の旨味をぎゅっと凝縮した絶品のシーフードカレーをご紹介しよう!



シーフードカレーライス
隠れ家バーで食べる〆シーフードカレー『BEES BAR by NARISAWA』

ビルの地階にひっそりあるが、足を踏み入れれば、一転して、スタイリッシュな大空間が現れる。

天井は高く、開放的。仄暗い店内のところどころでキャンドルライトが妖しく光っている。流れる音楽も実に快適。

夜も更け、そろそろ〆に入りたくなったら「シーフードカレーライス」をオーダーしよう。



シグネチャーカクテルの「里山オールドファッション」 国産シナモンやクロモジ、山椒などを漬け込んだウイスキーがベース。喜界島の砂糖も使い、国産ですべてを調達。グラスから、日本の豊かな自然が香る

香味野菜の旨みが滑らかさとマイルドな味わいを生む秘訣。イカ、ホタテ、エビは別にソテーすることでベストな火入れ加減で仕上げる。

独自に調合したカレースパイスに、海老でとったソースを加え、人参、玉葱、セロリなど大量の野菜でとろみを付けたカレーは、お酒にも良く合い〆であることも忘れて、ついもう一杯注文してしまいそう。



バーでありながら、全面禁煙、チャージフリーという新しいスタイルで、今までのバーのイメージを払拭し、『NARISAWA』ならではのバーを生み出した成澤シェフ。

今後の展開にも期待していきたい名店である。



飾られているのは飛騨高山を始めとした森の風景写真。森の息吹が聞こえてきそうな室内は、もちろん完全禁煙だ




「CURRY W」いろんな味を楽しんで
魚介の旨みたっぷりのプレートカレー『GOOD LUCK CURRY』

恵比寿駅から渋谷方向に少し歩いた川沿いにある、オシャレな看板。

10席ほどのセンスのいいインテリアの洒落た空間で、カレーとヴァンナチュールが楽しめる。

この店の主人は、ビストロ フレンチで人気の代官山『Äta』で腕を振るう掛川哲司シェフ。



キッチンに並ぶスパイス。香りを立たせるよう、煮込みすぎないのがこだわり

南インド系のカレー好きが高じ、魚介をふんだんに使った出汁でカレーを作ったら美味しいのでは、との発想でスタート。

ビストロシェフとして培ったパフォーマンスを、カレー作りで発揮する。



男前なブルックリンテイストの内観

丁寧に仕込んだオマール海老のビスクと真鯛のスープドポワソンをベースに、3〜4種のスパイスで仕上げたカレーは、口いっぱいに広がる深い出汁の味わいがたまらない。

掛川シェフのカレーは、もはやビストロで供されるかのような一品。しっかりとした味わいの中に、酸味やスパイスが融合した絶妙なバランスはクセになる。

唯一無二のカレーメニューを目当てに、是非足を運んでほしい一軒だ。




店内はバーのような落ち着いた雰囲気
ステーキに牡蠣がのった贅沢黒カレー『銀座 楸』

生牡蠣にはじまり、さまざまな6種の牡蠣料理が堪能できる前菜プレート、牡蠣のチーズフォンデュに肉と牡蠣のコラボメニューなど、多種多様な牡蠣料理が揃う『銀座 楸』。

牡蠣好きなら知る人ぞ知る、こちらの牡蠣専門店で、ぜったいに外せないメニューが「ステーキのせ黒いカレーライス」だ。



「ステーキのせ黒いカレーライス」

趣向を凝らした牡蠣料理をたっぷりと堪能したら、シメにはぜひ「ステーキのせ黒いカレーライス」をオーダーしてほしい。

仕込みに6時間かかるという濃厚なカレーは、牛すじを重めの赤ワインで煮込んだソースで作られる。たっぷりの玉ねぎは長時間煮込むことで形がなくなり、とろとろの食感に。

また、ニンニクなどスパイスを独自の配合で入れ、スパイシーに仕上げるのも早川氏のこだわりだ。

カレーをたっぷりかけた上に、厳選された国産和牛を絶妙な火入れで柔らかく焼き上げたステーキと、ジューシーな牡蠣のソテーがのったビジュアルがより食欲をそそる。

肉と牡蠣ソテーにスパイシーなカレーの辛さは相性抜群。食べきってしまうのがもったいなくなるほどの美味しさである。


牡蠣がゴロゴロっと入ったカレーが絶品!



こんなに牡蠣がてんこ盛り!「もっと牡蠣とクレソン」※時期などによって、メニューの変動あり
牡蠣×クレソンという発想に感嘆の声続出!『sync』

カレー専門店『sync』のオーナー森氏は、無類の牡蠣好き。オープン当時にオイスターバーでカレー味のソースを付けて牡蠣を食べた経験から、牡蠣を入れたカレーでもっと美味しいものを作りたいという想いが生まれたという。

またクレソンもオーナーの好物のひとつである。両食材ともクセのある食材でありながら、見事にマッチしているのは、森氏の食材への愛が生んだ奇跡の味と言えるだろう。

食べてみると牡蠣はプリプリ、カレーからもしっかりと牡蠣のダシを感じることができる。

またクレソンの食感と軽い苦みは、意外なほど牡蠣との相性が抜群なことにも驚く。牡蠣とクレソンをこよなく愛する森氏だからこそ、辿り付けた究極のカレーは一度食べたら絶対また食べたくなる味である。

全てのカレーの元となっているベースは、スパイスと生姜、ニンニク、すりおろした玉ねぎを長時間炒め、そこにトマトピューレなどを投入。そこから8時間ほど煮込んで完成する。

それをベースに、「チキン」には大山鶏の胸肉を煮込んだスープをプラスし、「牡蠣クレソン」には、酒やバター、牡蠣などを入れ、それぞれ別々に注文が入ってから、1皿ずつ仕上げていくのだ。熱々で提供するのも同店のこだわりのひとつである。




「カキカレー
広島牡蠣の美味しさを伝えた創業150余年の老舗『銀座かなわ』

牡蠣の日本一の産地・広島で、長年愛され続ける名店が『かき船 かなわ』。その味を銀座でも楽しむことができるのがここ『銀座かなわ』である。

様々な調理方法で牡蠣を味わえるが、シメも牡蠣で締めくくりたいならば「カキカレー」だ。これが手間暇かかった逸品なのである。



カウンター席の他、奥にはテーブル席も備える

まずは、小麦粉とカレー粉を混ぜてオーブンで焼く。水分が飛んだ粉に、ベーコンと蒸した牡蠣のみじん切り、飴色になるまで炒めた玉ねぎを入れて混ぜ合わせる。

そこに水を加えて、ルー状になるまで練っていき、牡蠣の旨みが凝縮したルーをまず作り上げるのである。そのルーに牛乳やほうれん草を加えて、クリーミーに仕上げたカレーには、ファンも多い。

老舗が作り上げる極上の逸品を味わっていただきたい。