スタンプラリーの立て看板(2019年8月14日、Jタウンネット撮影)

2019年7月12日から8月25日まで行われる「JR東日本 ポケモンスタンプラリー2019」。このイベントを告知するため、スタンプ設置駅である池袋駅でも案内が放送されている。

ところが、このアナウンスちょっと変わっているらしいがどういうことなのか。ツイッター上では、

「テンション最低のアナウンスが面白い」
「棒読みさせられる案内放送のお姉さんかわいそう」

といったコメントが寄せられている。

せっかくの夏休みイベントなのにテンションが低い――アナウンスを担当した方には申し訳ないが、非常に面白そうだ。

卒業式みたいだった


池袋

このアナウンスを聞くために池袋駅に向かった。ついて早々妙にテンションの低い男女の、

「ゲットだぜ」

との声がスピーカーから聞こえてきた。

おそらく、目的のアナウンスだろうと悟った。台詞からチャイムまでの若干の間に途轍もない静寂と寂しさを感じる。

暑い夏にぴったりな放送――ぜひフルで聞きたい。そこから待つこと約10分。ついにフルで聞けるチャンスが訪れた。

男女の声が交互にぎこちなく流れてくるため、卒業式の門出の言葉を彷彿とさせる。10秒ほどまでの女性の台詞は自然なのだが、13秒あたから割って入ってきた男性による

「みどりの窓口横にあるよ」

との唐突にくだけてきた口調からズレていく。

子どもに向けて優しく親しみやすいお兄さんとして話しかけていると推測できる。しかし、不自然な発音になってしまいかえって怪しい印象を抱いてしまう。

その後、切符の案内が始まったところで再び冒頭の女性に戻る。しかし、男性の苦労もむなしく敬語に戻ってしまった。

そして最後は、

「この夏はポケモンスタンプを集めて」(男性)
「ゴールしたらもらえる限定ポケモングッズを」(女性)
「ゲットだぜ」(男性・女性)

それぞれの台詞に間ができてしまっている。敬語を使い続けた女性もちょっとテンションを上げたが、最後も低空飛行のままであった。記者の体感では、だいたい10分に一度くらいのペースでこのアナウンスが流れていた。

必死のPRではあるが、一風変わった趣をもつアナウンス――池袋駅を訪れた際はぜひ耳を傾けてほしい。