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ベランダや玄関、庭やリビングなどで虫除け効果のある植物を育てることで、環境や体にやさしい虫除けになると言われています。どの植物がどんな虫に効果的なのか、早速見ていきましょう。

 

■虫除け効果のある植物を育ててみよう!



虫除け効果のある植物って?まずは種類を紹介する前に、具体的にどのような効果があるのかを確認してみましょう。

 

・虫除けに効果のある成分とは



出典:@ yagigigi1234さん

植物のなかには、「カンファー」や「シトラール」といった虫が嫌いな成分を持つものがあります。これらの成分を持っている植物で代表的なのはハーブ系。人間にとっては心地良いと感じる香りですが、特定の虫にとっては忌避効果が期待できます。

また、ハーブ系以外でも虫除け効果のある植物はたくさんあります。詳しい品種についてはつぎで詳しくご紹介しましょう。



・害虫、蚊除けやゴキブリにも効く



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植物の品種によって香りや成分も異なることから、忌避効果が期待できる虫の種類も異なりますが、なかには害虫や蚊・ゴキブリなどに忌避効果を持ったものもいます。後ほど害虫別のおすすめ植物を紹介しているので、参考に選んでみてくださいね。

■虫除けに効果のある植物:庭やベランダで育てられるもの



庭やベランダで育てられる虫除け効果のある植物4つをご紹介します。

 

・【マリーゴールド】一年中花を楽しめる



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マリーゴールドはオレンジや黄色の華やかな色みの花を咲かすキク科の一種。開花期間も比較的長く、ガーデニングをする人たちからも人気の品種です。マリーゴールドに含まれる成分のひとつ「アルファ・テルチエニル」には、蚊や害虫などの虫除けに有効的な特性があります。

育て方のポイントは日当たりの良い場所に置くこと。また、一年草で常に咲き続けるため、週に1回程度肥料を与えてやることも大切です。



・【ラベンダー】紫色のかわいらしい花と癒しの香り



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鮮やかな紫色が特徴のラベンダーは、アロマテラピーでもよく使用されるハーブの一種で、イングリッシュ系やフレンチ系などさまざまな種類が存在します。ラベンダーには「リナロール」という成分がありますが、そのなかに含まれている「1.8シネオール」という成分に虫除け効果があると言われています。

効果が期待できるのは、主に蚊や蛾のほかダニなど。

ラベンダーは高温多湿に弱いため、風通しの良い場所に置くことが大切。真夏は直射日光のあたらない日陰に移動させると良いでしょう。



【ゼラニウム】たくさんの花を咲かせ育てやすい



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約280もの種類が存在するゼラニウムは、たくさんの花を咲かせてくれるのが特徴。開花期間は一般的に4月〜11月頃ですが、気温が7度程度あれば年中花を咲かせてくれます。

ゼラニウムには、香り成分である「シトロネロール」が含まれており、蚊を寄せつけない特性があります。

この特性を利用して、近頃ではゼラニウムの精油を使用した虫除けスプレーなどもあるようです。

また、比較的育てやすい品種ですが、暑さには弱いため、鉢植えで育てるのであれば夏は半日陰に移動させてあげましょう。水やりは基本的に土が乾いたタイミングでOK。夏以外は頻繁に水やりする必要はありません。



・【ハエトリソウ】個性的な形の食虫植物



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食虫植物のなかでも有名なのがハエトリソウ。ユニークな形が特徴的で、口の中にコバエを入れて消化します。ハエトリソウは湿地帯で自生している植物であることから暑さに強く、育てるためには日光が欠かせません。

しっかり日の当たるところに1日6時間以上置くのが理想的。しかし、寒さには弱いため、冬には屋内へ移動させるようにしましょう。また、乾燥も厳禁。常に土は湿った状態がキープできるように、こまめに水やりしてあげましょう。

■虫除けに効果のある植物:玄関、室内など日陰でも育てられるもの



玄関や屋内などの日陰でも元気に育つおすすめの植物ふたつをご紹介します。



・【ペパーミント】爽やかな香りが楽しめる



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ペパーミントは、薄荷(ハッカ)としても親しまれているハーブの定番。ペパーミントのなかに含まれている「メントール」には、虫に対する忌避効果があり、特にゴキブリや蚊に効果的です。

また、繁殖力が高く育てやすいのも魅力。半日陰の場所であれば、屋内でも玄関でも育てることができます。ただ乾燥に弱い特性もあるので、乾燥しやすい季節はしっかり水やりをするようにしましょう。



・【バジル】イタリア料理に欠かせない独特の香り



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イタリア料理によく使われるバジルですが、150種類以上の品種があることがご存知でしょうか、そんなバジルには、「シオネール」と呼ばれる抗菌作用がある成分が含まれています。これが虫除け効果のある成分で、主に蚊や寄生虫、昆虫などに効果的です。

また、バジルは病気にもなりにくく育てやすいのも魅力のひとつ。乾燥に弱い特性がありますが、水耕栽培でも育てられるので、屋内の身近なところでの栽培にも向いていると言えるでしょう。

■ハーブ系は置く以外の方法でも活用できる



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置くだけでももちろん効果はありますが、さらに香りを楽しみながら害虫対策もできる方法も。たとえば、葉っぱを煮出してスプレー容器に移せば、網戸やカーテンに吹きつけて使用することができます。

また、乾燥させてポプリにすれば、鉢植えを置けない場所でも虫除け効果が期待できます。容器もガラス瓶などに入れれば、おしゃれなインテリアとしても楽しめますね。ぜひ、置く以外の方法も試してみてくださいね。

■厄介な害虫を寄せつけたくない!お悩み別おすすめ虫除け植物



害虫に対する悩みは家の環境によって人それぞれ。ここでは、コバエ・蚊・カメムシ・ゴキブリ、4つの害虫におすすめの植物を紹介します。

 

・【コバエ】食虫植物やハーブがおすすめ



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暑い時期になるといつの間にか湧いてしまうコバエは、キッチンの天敵。コバエに効果的な虫除け植物は、紫色が美しいムシトリスミレやハエトリソウなどの食虫植物や、ハッカ、ペパーミント、ゼラニウム、レモングラスといったハーブです。キッチン周りに置いたり、スプレーにして気になる場所に吹きかけたりして利用してみましょう。

 

・【蚊】嫌いな香り成分を含む植物で対策!



蚊除けに有効的な植物は、コバエの項目で紹介した植物や、レモングラスやバジル、シトロネラなどのハーブといったようにたくさんの種類があります。中でも注目したいのが「蚊連草(かれんそう)」です。蚊連草は、シトロネラとゼラニウムを交配させたハーブで、蚊が嫌う成分「シトロネラ―ル」の香りが強力なため、ほかの植物よりも強い忌避効果が期待できるそう。

人間にとっては爽やかな香りのする植物なので、室内の日当たり良い場所に置いて、蚊除け対策しながら育ててみるのも良いでしょう。



・【カメムシ】スッキリ系の香りが苦手



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近距離にいるとすぐ分かるほど独特な臭いを放つカメムシ。室内や服についていたときには、絶叫した!なんていう人も多いのではないでしょうか。不快な臭いを放つカメムシには、ハッカやミント系のハーブがおすすめです。

カメムシはスッキリした香りが苦手なのだとか。鉢植えやプランターでミントを栽培して、カメムシを寄せつけない空間にしましょう。また、ハッカ油にエタノールや水を混ぜて作ったスプレーを噴霧しても効果的だそうですよ!

 

・【ゴキブリ】インド由来のハーブを利用



室内の害虫で厄介なのがゴキブリ。逃げ足が速く生命力も強いので、駆除するのもひと苦労ですよね。そんなゴキブリ除けにおすすめなのがニームという植物です。ニームは、インドで古くから薬効ハーブとして使われてきた木。ニームに含まれている「アザディラクチン」という虫除け成分は、なんと約200種類もの虫に効果的なのだとか。

ゴキブリ以外の害虫対策も同時に行え、人間には無害で難しい手入れも要りません。育て方も比較的簡単!鉢植えの状態で、寒さに注意しながら室内または室外の暖かい場所に置いておくと良いそうです。

 

■虫除け効果の高い植物を自宅で育てよう



出典:@ yagigigi1234さん

虫除け効果のある植物を庭やベランダ、室内で育てることは、"虫を寄せつけない"、"育っていく過程を楽しめる"、"環境に優しい”と、良いこと尽くめ。ある意味、最強の虫除け方法と言えるかもしれませんね。室内にある大切な観葉植物や、家庭菜園の畑などでいっしょに栽培すれば、ほかの植物に虫が発生するのを防ぐこともできるのです。

ぜひあなたも虫除けになる植物を栽培してみてはいかがでしょうか。