会見に臨んだエンゼルス・大谷翔平【写真:盆子原浩二】

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オースマス監督は「5月頃が目標」も…早期復帰に意欲「バランスは取れている」

 エンゼルス大谷翔平投手が、バッテリー組のキャンプインを迎えた13日(日本時間14日)に記者会見を行った。昨年10月に右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、今季は打者に専念する予定。ブラッド・オースマス新監督は、復帰時期について「5月頃が目標」と明かしているが、本人は「僕はもっと早く行くつもり」と意欲を見せた。

 会見では「本当に今できるメニューを一日一日しっかりこなしたいと思ってますし、その一歩ずつが必ず復帰につながる」と話した大谷。焦らず、着実に前進することを誓っている。前日に復帰目処を5月頃と明かしていたオースマス監督も、この日改めて「昨日も話したが、彼は素振りを行った。ゆっくりとしたプロセスになっていく思う」「5月に復帰することを願っているが、長期的な見方をしているので、もう少し時間がかかる可能性もある」と話した。

 二刀流選手のトミー・ジョン手術に前例はない。スライディングなどで肘を痛める可能性も当然あるだけに、指揮官は「だからこそ我々は極めて慎重に進めていく」と語る。「彼はユニークな状況だ。普通、野手がトミー・ジョン手術を受けたら、復帰した際に守備に就くが、彼はDHに限定される」。あらゆる要素を踏まえた上で、慎重に進めていく構えだ。

 一方で、大谷は選手として早く復帰したいという気持ちを抑えるつもりはない。「僕はもっと早く行くつもりでもちろんいきますし、それが普通のことなので。どっちもが『早く早く』というのも良くないですし、どちらもが『もうちょっともうちょっと』でも良くないと思うので、そのバランスは取れてるんじゃないかなと思います」。着実に、慎重に、それでも早期復帰の希望を持って――。バランスが重要になってくる。

 メジャー2年目を迎え「本当にメンバーが変わっているなというのが第一印象ですし、もう1回挨拶回りからかなという感じなので。去年とは全く違うかなという感じです」と言いつつも「多少は知っている顔もいるので、もちろん去年よりは居心地もいいですし、一からというわけではないですけど、新しいメンバーに関してはまた一からやりたいです」と話した大谷。オースマス新監督については「かっこいいですし、知的」と印象を明かし、「どういう野球をするのかっていうのは正直ここから見ていかないとわからないですけど、その野球に合うようなプレーをまずはできればいいですし、その期待に応えられるようにまずは頑張りたいと思います」と誓った。

 新監督のもとで、大谷が躍動する日を多くのファンが待っている。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)