【MLB】大谷翔平の新人王、辛辣NY紙は“恨み節”→“白旗”「彼はベースボールの鬼才」
アンドゥハーは大差で敗北「ヤンキースファンには申し訳ないが…」
エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、ア・リーグの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)」に選出された。シーズン開幕前から大谷に辛口な論評を続けてきたニューヨークメディアも、猛プッシュしていたヤンキースのミゲル・アンドゥハー内野手が48ポイントの大差で2位に終わったことに“意気消沈”。「ヤンキースファンには申し訳ないが、接戦にもならなかった」と二刀流のスーパースターに“白旗”を上げている。
昨オフ、争奪戦が始まるまでは移籍先の大本命と米国で報じられてきたヤンキース。しかし、実際には“書類選考”で落選。その後、ニューヨークメディアは二刀流センセーションを巻き起こす大谷に対して辛口な姿勢を示してきたが、新人王争いの決着でついに観念したようだ。
「ア・リーグ新人王の選択は明確だった。そして、接戦にすらならなかった」と特集したのは地元紙「ニューヨーク・ポスト」だ。「ヤンキースファンには申し訳ないが、ショウヘイ・オオタニはア・リーグ新人王に最も相応しい受賞者だ。これは誰の目にも明らかで、接戦にすらならなかった」。アンドゥハー、そして、グレイバー・トーレス内野手も新人王の最終候補に残る中、ヤンキースファンと地元メディアはアンドゥハーの受賞を“猛プッシュ”していた。だが、現実は違った。大谷に1位票を投じた記者は25人に対し、アンドゥハーはわずか5人。戦前のアンドゥハーとの一騎打ちとみられていたはずが、実際には48票もの大差だった。
「イチローはオオタニのヒーローだったが、イチローですら二刀流はできなかった」
同紙はこの結果を受けて、「まず初めに、ショウヘイ・オオタニは昨年のオフにヤンキースをスルーしてエンゼルスに加わった。今度は彼らの新人王を妨げた。二刀流のスターは新人王争いでヤンキースのミゲル・アンドゥハーとグレイバー・トーレスを破った」と“恨み節”で速報していたが、その後、ケビン・カーナン記者がコラムで大谷を絶賛した。
アンドゥハーとトーレスを「強力な2候補」としながらも、大谷については「彼はベースボールの鬼才。魅惑のダイヤモンドなのだ」と、もはや別格の評価。そして、「オオタニはいかにスペシャルだったのか?」と1919年シーズンにレッドソックス時代のベーブ・ルースが成し遂げた二刀流記録と並べて紹介。「ルースが二刀流で成功を成し遂げたのは24歳だった。オオタニは昨シーズン24歳になった」と、野球の神様と同じ年齢で実現した二刀流の大ブレークにも注目している。
日本人メジャーリーガーとしては、2001年のマリナーズのイチロー外野手以来となる4人目の栄誉となったが、同記者は「イチローはオオタニのヒーローだったが、イチローですら二刀流はできなかった」と指摘。もはや認めざるを得ない「Shohei Ohtani」の輝ける才能――。アンドゥハーとの48票差という現実を突きつけられたニューヨークの地元紙も“観念モード”で、手放しで絶賛している。(Full-Count編集部)