27日深夜、フジテレビ「FUJIYAMA FIGHT CLUB」では、今月18日、癌により死去したプロ格闘家・山本“KID”徳郁氏を特集。山本氏との対戦を目標に戦い続けてきた所英男は、山本氏の死について涙ながらに胸の内を語った。

所の盟友でもある金原正徳が、日本人で唯一山本氏に土をつけたのは、2009年の大晦日。この時のことを振り返って「金原さんはKIDさんに勝ったあと僕に謝りに来て。それはそれで悔しかったですけど」と苦笑いを浮かべたが、結局、所が夢見た自身のKID戦が実現することはなかった。

改めて「最後はKIDさんとやって終わりたいっていうのがあったっすね」と切り出すと、「KIDさんいなかったら、こうやって僕ジム(の経営)とかやれてなかったと思います」としみじみ。

「MMAの軽量級が日本で陽の目を見ることはなかった?」と訊かれると、所は「もう絶対になかったと思います」と断言。「大きい階級の人が格闘技だけで生活できるっていうのはあったっすけど、軽量級を作ったのは間違いなくKIDさんなんで本当に感謝ですよね」と話した。

また「僕の目標がなくなったっつーのは別にたいしたことじゃないんですけど、やっぱり自分の中でKIDさんは・・・」と言いかけて言葉を詰まらせた所は、号泣しながら「中心にいた人なんで」と続けると、「目標失ったし、もういいかなっていう感じですね」、「やる理由がなくなったかなって」などと声を絞り出した。