キンプリ乗車の新幹線にファン殺到 窓に張り付き仙台駅で遅延騒ぎ
男性アイドルグループ「King & Prince」(略称・キンプリ)のメンバーが乗車する新幹線にファンが殺到し、JR仙台駅で6分の遅れが出る騒ぎがあった。
ネット上で、マナーの悪い一部ファンに批判が出ており、JR東日本でも、「ほかの乗客に配慮を」と呼びかけている。
「黄色い線下がれ! ほら!下がってー!」
「黄色い線まで下がって下さい!」。仙台駅のホームでは、笛の音が鳴り響き、駅員が絶叫したようにこう呼びかける。
ジャニーズ事務所から2018年5月にCDデビューした6人組のキンプリは、2018年9月22日に全国ツアー最終日の公演を仙台市内で行った。そして、騒ぎは、メンバーがこの日夜、仙台駅で乗った東京行きの新幹線を巡って起こった。
ツイッター上などに投稿された動画を見ると、スマホのカメラなどをかざした若い女性らのファンが新幹線の車両に張り付いたように集まり、メンバーを見つけたのか、「キャー!」という叫び声が響く。
駅員が必死に呼びかけるが、女性らは後ろに下がらない。中には、手すりによじ登って、撮影しようとして、駅員に制止される女性もいた。「黄色い線下がれ! ほら!下がってー!」。この騒ぎに、駅員もヒートアップしていた。
結局、21時30分発の「はやぶさ42号」は、6分遅れで仙台駅を発車した。その後は、「これ廉くんだよね」「紫耀(しょう)くんがこれ?」と撮ったメンバーの写真を確かめ合う女性の姿も見られた。
動画などはネット上で拡散しており、「一目見たい気持ちはわからなくない」といった声もあったが、疑問や批判の声がほとんどだ。「ファンマナーが悪すぎる」「一般の人達に迷惑かけちゃ駄目だろ...」「キンプリにも迷惑かけてる事に気がついて欲しい」などと書き込まれている。
ジャニーズ事務所も追跡行為禁止を呼びかけているが...
ファンが駅などまでメンバーを追跡する行為については、ジャニーズ事務所でも、ホームページ上で絶対にしないように注意を呼びかけている。
事務所所属のほかのグループでは、ファンらがここまで騒ぐことは少ないようだ。しかし、キンプリはデビューしたばかりのため、ファンらの間でマナーが十分に共有されていなかったらしい。
JR東日本・新幹線運行本部の広報担当者は9月25日、J-CASTニュースの取材に対し、新幹線が遅れた理由についてこう説明した。
「ファンの方々が窓に張り付いて、中の様子をうかがっていました。車両からなかなか離れず、安全を確認する必要があったため、すぐに出発できませんでした。公共の交通機関ですので、周りの人に配慮していただきたいと考えています」
当時は、ファンらが入場券を買うなどして、数百人がホームに集まっていたそうだ。東京行きの最終だったため、新幹線にも大勢の乗客が乗っていた。しかし、この騒ぎで、ケガ人が出たとの報告は来ていないという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)