4日、日本代表は戦術練習をスタートした。森保一監督は歴代の日本代表監督と比べるとユニークな方法でチーム作りに着手した。

イビチャ・オシム監督は代表監督としての初めてのトレーニングで、ハーフラインを挟む攻防をクローズアップした。オシム監督の急病で就任した岡田武史監督は、ボールサイドにプレッシャーをかける練習がスタートだった。

アルベルト・ザッケローニ監督は選手をポジションに立たせ、ボールがある位置によって選手の体の向きを細かく指示した。ハビエル・アギーレ監督は、狭いスペースの中で縦にボールを通すのと同時に、数的不利な状況の中でボールを通させないという2つの狙いを持った練習を披露した。なおヴァイッド・ハリルホジッチ監督は練習を公開しなかった。

それぞれの監督は、もっとも大切になるプレーを部分的に切り取って、選手に説明していたのだ。では森保監督はどうしたか。監督は守備から攻撃までの一連の流れを説明した。

システムは3-4-2-1。まずDFとボランチがパス交換をしつつ、1トップにボールを入れる。また、DFとボランチはパス交換しながらペナルティエリアの幅にいる2人の選手のどちらかにパスする。

このパスコースは4種類あった。2人の選手はパスを受け、(1)単独で斜め(ダイアゴナル)に切れ込んでいくか、(2)ワンツーを使って切れ込む。あるいは(3)ディフェンスラインの裏に斜めに走り込んで同サイドからのボールを受ける、(4)ディフェンスラインの裏に斜めに走り込んで逆サイドからのボールを受ける。

続いて縦長のフィールドを使ってフリーマン1人を入れたボールキープゲームを行ったが、縦方向のゴールラインにはGKがいて、あっさりとボールを後ろに戻すものの、そこから縦にロングボールを入れて一気に逆襲していた。ワイドの選手にパスが渡ったときには、斜め方向に切れ込んでいく動きも入れていた。

最初に全体像を見せ、そこから精度を上げつつ、個別の問題点を修正していくのだろう。選手にとっては、どんなプレーが監督の狙いなのか、わかりやすかったはずだ。

残念ながら5日からの練習は非公開になる。そのため、この日の方向性に何が付け加えられるのか、試合当日にならないとわからないが、基盤となる部分だけは垣間見ることができたと言えるだろう。【森雅史/日本蹴球合同会社】