[となりのテレ金ちゃん-テレビ金沢]2017年10月3日放送の「仰天コロンブス」のコーナーで、フグの卵巣の糠漬けの紹介をしていました。

石川県が誇る珍味中の珍味ですが、フグには猛毒があります。どうやって毒を抜いているのでしょうか?


フグの卵巣の糠漬け(Takoradeeさん撮影、Wikimedia Commonsより)

毒が抜けるメカニズムはわかっていない

フグは時に命を落とすほどの猛毒を持つことで知られています。しかし、石川県にはフグの卵巣の糠漬けを食べる習慣があり、これは「奇跡の毒抜き術」といわれています。

白山市美川町で生まれた卵巣の糠漬け。製造している「あら与」を訪れると倉庫には200個以上の樽で糠漬けを作っており、動物性タンパク質が発酵する独特の匂いで充満していました。

卵巣の糠漬けは、まず、卵巣を約1年塩漬けにして、水分と一緒に毒を抜きます。すると毒は10分の1程になるそうです。

その後、樽の中に糠や麹を入れて漬け込み、2年ほど発酵させます。発酵させることで乳酸菌や酵母菌がたくさんでき、毒を好む菌が卵巣に入り毒を分解していくそうです。

しかし、そのメカニズムは分からず、現在も研究中とか。そのため江戸時代から始まったこの糠漬けは、漬け方や容器なども一切変えずに同じ方法でやっているそうです。

できあがった糠漬けは、飴色に発酵されて、とっても美味しいご飯のお供です。日本でここにしかない伝統産業を守っていきたいですよね。(ライター:りえ160)