エンゼルスのアンドレルトン・シモンズ【写真:Getty Images】

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米NO1遊撃手シモンズが悪送球→フェンス直撃→一塁手に戻って走者アウトの“自作自演”

 米大リーグでゴロをさばいた遊撃手が一塁へ悪送球したが、ファウルゾーンのフェンスに跳ね返って一塁手のもとに戻り、飛び出していた走者をアウトにする珍事が発生。“自作自演”のプレーをMLBツイッターが動画付きで紹介し、ファンは目を疑っている。

 一瞬にして天国と地獄が入れ替わった。トラップともいうべき“魔送球”を投げ込んだのは、エンゼルスの遊撃手アンドレルトン・シモンズ内野手だ。

 1日(日本時間2日)のマリナーズ戦。4回先頭の守備だった。打者ギャメルが放った打球は三遊間に飛んだ。これを処理したのが遊撃手シモンズだ。やや詰まった当たりに対し、深めの位置から前進。捕球して一塁送球したが、手前でワンバウンド。タイミングは間一髪アウトだったが、一塁手も触ることができず、後ろに逸らした。

 打者は生き、ともすれば二塁進塁も許しかねない状況。しかし、次の瞬間、まさかの事態が起こる。ボールは一塁ファウルゾーンのフェンスに直撃。しかも、当たり所が良かったのか、「ドン」という大きな音を残してボールはコロコロと一塁手のもとに転がって戻ってきたのだ。

本拠地でファウルゾーンの狭さを計算!? 球場から称賛の拍手と笑い声も…

 オーバーランした打者走者ギャメルは後ろに逸らしたのを見て、二塁進塁を伺おうかとフェアゾーンに足を踏み入れた。しかし、視線の先ではボールが一塁手のもとへ。5メートルほど走り抜けていたギャメルは到底戻り切ることはできず、一塁手にタッチされて悠々アウトに。一転、悲劇になってしまった。

 球場はエンゼルスの本拠地。メジャーNO1遊撃手ともいわれる名手は、ファウルゾーンの狭さを計算していたのか、結果的に頭脳的な“自作自演”となったシモンズの送球から生まれた珍プレーをMLB公式ツイッターは動画付きで紹介し、反響を呼んでいた。

 球場のファンから称賛の拍手とともに笑い声も聞かれた。結果的に先頭打者を出さずに済んだエンゼルスは、そのまま膠着状態に持ち込み、7回に一挙6得点と爆発。6-2で快勝してみせた。

 シモンズが投じた“魔送球”と、それをフォローしたファウルゾーンの狭さとフェンスも白星の要因の一つになったかもしれない。