「べっぴんさん」104話「失恋しちゃった」「日本一かわいい」
連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第19週「希望」第104回 2月6日(月)放送より。
脚本:渡辺千穂 演出:梛川善郎
すみれ(芳根京子)とさくら(井頭愛海)がとうとう和解。ところが、五十八(生瀬勝久)が倒れたと連絡が入り、坂東家(紀夫とすみれとさくら)、野上家(潔とゆりと正太)は近江に駆けつける。
ヨーソローに突如乱入してきた紀夫とすみれに戸惑う二郎(林遣都)とスカウトたち。紀夫がスカウトにこう言ったとき↑たくさんの視聴者が「おまえが言うことかー」と突っ込んだであろう。103話の「お母さんだけやないお父さんも来た」とのコンボで面白かったが、笑っている場合ではない。
それにしても、さくらは舞い上がり過ぎ。五月(久保田紗友)の妊娠に動揺する二郎に、東京東京ってうるさく言うなんて。お子ちゃまなんだろうなあ。
喜代(宮田圭子)と五月(久保田紗友)が編み物をしながら語らうとき、リビングの窓のカーテンがかすかに揺れているのを見て、偉大なる演出家・蜷川幸雄が、繊細な感情を演出するときに白い布を風で揺らしていたことを思い出した。
「(子供には)ちゃんと言葉にして抱きしめて伝えてあげてください」と喜代さんの言葉にじーん。
そこへさくらが帰って来た。それを見る五月の微笑みの優しさ。
後ろから二郎もいた。
逃げる五月。追う二郎。
五月が女手一つでお腹の子供を育てると決めた理由に、二郎が、自分の父親が家族に迷惑かけてるからいなないほうがいいと言っていたことを持ち出してくるとは傑作だ。それは屁理屈で、五月は“二郎の夢を邪魔する存在にだけはなりたくない”一心だった。なんて健気な。
それを聞いてようやくすみれの顔が変わる。人の複雑な心を学びはじめたのだ。
五月は「夢があるってすごい事よ。やりたいことや好きな事があるってすごい事よ」と二郎を励まし、
自分のことは忘れてという。
落ち込む二郎にすみれは「ご縁には何かしらの意味があると思うの」「いろんなことを気づかせてくれたり教えてくれたり」諭す。そのあとを紀夫が続ける。
「何が正解で何が間違いかわからないけれど、物事の答えは見つけようと思っとったらいつか見つかると思う。ちゃんと考え続けていれば」
ナイスコンビプレー。
最初から最後までさくらのことを全く見てなかった二郎。彼が帰ってしまったあと、「失恋しちゃった」とさくらはようやく目が覚める。そんな娘を「日本一かわいい」と慰める紀夫。お父さん、やさしい!
きれいな空が映って、舞台は近江へ。
五十八(生瀬勝久)は医者に止められるほど心臓が弱っていたにもかかわらずゆり(蓮佛美沙子)とすみれたちに会いに来たのだった。
父のそばから離れたくないゆりとすみれを思いやって、夫たちがお膳を運ぶのを手伝うと言う。
それを観ていた「あさイチ」の3人。「(その前に母子が)打ち解けてないと、ああいうシーンにならなかった」と解説。いやいや、和解しないままみんなで近江に行って、そこで和解という流れもありだったかもしれない。思えば、76話で、幼児のさくら(粟野咲莉)がお正月に近江に来て、静子(三倉茉奈)のぜんざいに文句をつけたときから、すみれとさくらの母子の対立ははじまっていたっけ。76話から104話。子供の反抗期、けっこう長かった。
(木俣冬)
脚本:渡辺千穂 演出:梛川善郎
104話はこんな話
すみれ(芳根京子)とさくら(井頭愛海)がとうとう和解。ところが、五十八(生瀬勝久)が倒れたと連絡が入り、坂東家(紀夫とすみれとさくら)、野上家(潔とゆりと正太)は近江に駆けつける。
今日のところはお引き取り願えませんでしょうか
ヨーソローに突如乱入してきた紀夫とすみれに戸惑う二郎(林遣都)とスカウトたち。紀夫がスカウトにこう言ったとき↑たくさんの視聴者が「おまえが言うことかー」と突っ込んだであろう。103話の「お母さんだけやないお父さんも来た」とのコンボで面白かったが、笑っている場合ではない。
それにしても、さくらは舞い上がり過ぎ。五月(久保田紗友)の妊娠に動揺する二郎に、東京東京ってうるさく言うなんて。お子ちゃまなんだろうなあ。
失恋しちゃった
喜代(宮田圭子)と五月(久保田紗友)が編み物をしながら語らうとき、リビングの窓のカーテンがかすかに揺れているのを見て、偉大なる演出家・蜷川幸雄が、繊細な感情を演出するときに白い布を風で揺らしていたことを思い出した。
「(子供には)ちゃんと言葉にして抱きしめて伝えてあげてください」と喜代さんの言葉にじーん。
そこへさくらが帰って来た。それを見る五月の微笑みの優しさ。
後ろから二郎もいた。
逃げる五月。追う二郎。
五月が女手一つでお腹の子供を育てると決めた理由に、二郎が、自分の父親が家族に迷惑かけてるからいなないほうがいいと言っていたことを持ち出してくるとは傑作だ。それは屁理屈で、五月は“二郎の夢を邪魔する存在にだけはなりたくない”一心だった。なんて健気な。
それを聞いてようやくすみれの顔が変わる。人の複雑な心を学びはじめたのだ。
五月は「夢があるってすごい事よ。やりたいことや好きな事があるってすごい事よ」と二郎を励まし、
自分のことは忘れてという。
落ち込む二郎にすみれは「ご縁には何かしらの意味があると思うの」「いろんなことを気づかせてくれたり教えてくれたり」諭す。そのあとを紀夫が続ける。
「何が正解で何が間違いかわからないけれど、物事の答えは見つけようと思っとったらいつか見つかると思う。ちゃんと考え続けていれば」
ナイスコンビプレー。
最初から最後までさくらのことを全く見てなかった二郎。彼が帰ってしまったあと、「失恋しちゃった」とさくらはようやく目が覚める。そんな娘を「日本一かわいい」と慰める紀夫。お父さん、やさしい!
旦那様が旦那様が
きれいな空が映って、舞台は近江へ。
五十八(生瀬勝久)は医者に止められるほど心臓が弱っていたにもかかわらずゆり(蓮佛美沙子)とすみれたちに会いに来たのだった。
父のそばから離れたくないゆりとすみれを思いやって、夫たちがお膳を運ぶのを手伝うと言う。
それを観ていた「あさイチ」の3人。「(その前に母子が)打ち解けてないと、ああいうシーンにならなかった」と解説。いやいや、和解しないままみんなで近江に行って、そこで和解という流れもありだったかもしれない。思えば、76話で、幼児のさくら(粟野咲莉)がお正月に近江に来て、静子(三倉茉奈)のぜんざいに文句をつけたときから、すみれとさくらの母子の対立ははじまっていたっけ。76話から104話。子供の反抗期、けっこう長かった。
(木俣冬)