オランダ南ホラント州に位置するゴーダは、かつて水運で栄えた歴史深い都市のひとつです。

「ゴーダ」と耳にするだけですぐに連想されるのは、オランダを代表するチーズのひとつ「ゴーダチーズ」。

エダムチーズと並んで称されるゴーダチーズは、この街の生まれなんです。起源は12世紀ごろまでさかのぼると言います。

味にクセは少なくとてもマイルド。日本人にも親しまれている優しいチーズです。

さて、街の名前を冠したチーズを持つ都市ゴーダですが、有名なのは実はチーズだけではありません。

一度食べたら忘れられないオランダのワッフル「ストロープワッフル」も、ゴーダが発祥の地なんです。

生まれは19世紀前半、生まれた当初はゴーダ・ワッフルとも呼ばれていました。

ストロープワッフルは作り方も食べ方もとてもシンプルで魅力的。

半分に切ったワッフルの間に甘いシロップをかけてはさみ、再び焼き上げることで作られます。

食べるときには、コーヒーや紅茶を注いだカップの口の上に載せ、1,2分ほど待ちます。

すると、固まっていたシロップがトロトロに溶けだし、ワッフル生地も程よい具合に柔らかくなり、ぱくっとかじれば口いっぱいに優しい甘みが広がるのです。

朝食にも、午後のティータイムにもぴったりな国民的お菓子のひとつで、街中の露店では焼きたての美味しいストロープワッフルが食べられます。

さらに、有名なのは食べ物だけじゃなく、タバコのパイプもゴーダでは盛んに生産されています。

キャンドル、ストロープワッフル、ゴーダチーズと並んで、ゴーダの都市経済を支え続けた大切な名産品です。

15世紀に建てられたゴシック様式の市庁舎を眺めながら、香り高いコーヒーと甘いストロープワッフルに舌鼓を打ち、ゴーダ産のパイプをふかしてみたなら……。

ヨーロッパ旅の贅沢な1ページの出来上がりです。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

ゴーダへのアクセス:アムステルダム中央駅から電車で約50分