戸塚vs横浜学園
4番・大村望森(戸塚)
昨秋ベスト16入りした戸塚が打力で横浜学園を圧倒した。 試合が動いたのは3回表、戸塚は二死二塁から3番加藤の適時打で1点を先制すると、4番大村の二塁打から、二死二、三塁のチャンスを作ると、5番原田の適時打で2点を先制。その後、押し出し四球など、打者15人で攻めて、一挙11得点を奪う猛攻で試合の主導権を握った。
3回裏、横浜学園は4番野地の適時三塁打で2点を返したが、4回表には戸塚が一死一、三塁から内野ゴロの間に1点を追加すると、その後も1点を追加し、横浜学園に4回裏、4回裏、二死一塁から1番福岡の適時三塁打、2番石川は敵失、3番加賀は右中間を破る三塁打で3点を返すものの、5回表に戸塚は1点を追加し、6回表には打者12人の攻めで、8点を加え、21対5で快勝した。
非常に打線が活発。相手投手のレベルもあるとはいえ、打者のレベルは高い。1人ずつ紹介していくと、2番川端 航は巧みなバットコントロールと長打力を持った右翼手で、攻守のバランスが取れていて、攻撃的な2番打者と感じさせる選手でこのまま長打力、巧打力を伸ばしていってほしい選手。3番加藤優人はパワフルなスイングから鋭い打球を飛ばす選手。
そして戸塚の中で最も良い打者が4番大村 望森(みもり)。大森は186センチ79キロと上背もあり、身体能力も高い右投げ左打ちの大型センター。構えから雰囲気があり、グリップを高く添えて、足を高々と上げてから踏み込んで鋭いスイングを見せる。打球の1つ1つが速く、甘く入れば本塁打にできるパワーは持っている。また俊足選手で、センター前ヒットでもセンターの動きを見逃さず、二塁へ陥れた走塁姿勢、スピードは見事で、二盗、三盗も決めた。まだ力みが見られ、リストの返しが早くて、ボテボテのゴロになることが多いがしっかりとボールを呼び込んで長打を打つコツを身に付けることができれば、県内屈指の大型外野手として注目される可能性は十二分に秘めている。
また5番原田太郎も、逆方向にも長打が打てる三塁手で、姿を見ていると元気が良い。さらに勝負強い一打を見せていきたい選手だ。 春、夏へ向けて見逃せないチームになることは間違いない。
(写真・文=河嶋 宗一)
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