宮崎北vs妻

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延長にもつれる五分の戦いも、総合的で妻が勝る!

池野(妻)

 延長12回表二死一塁、身長163cmと小柄な妻の9番・渡邉が放った打球は高く上がり、センター方向にぐんぐんとのびていく。宮崎北の中堅手・猪股が背走して打球を追うも、わずかに届かず。その間に、妻の一走・池野が生還した。

 妻2対4宮崎北となった3回裏一死一二塁のピンチからマウンドに立ち、味方エラーによる1失点を除くと、宮崎北打線を封じ込んだ池野が、決勝点となるホームを踏んだ。

【妻】46打数、12安打、5打点、6三振、2犠打、7四死球、1失策【宮崎北】47打数、12安打、4打点、6三振、2犠打、0四死球、3失策

 延長戦になったこと、妻が勝ったこと、分かりやすい程、記録が証明している。そして、延長戦までもつれるゲームだったが、総合的にみると、明らかに勝者になるべくして勝者になったのが妻だった。春の公式戦初戦で、妻の2投手(川野・池野)は無四死球。ともに立ち上がりから立派だった。

 打撃面では、相手からもらったチャンスを確実にものにするタイムリーで3点をとり、走塁面では、内野ゴロ間に三走が積極的にホーム生還をして2点をもぎとる等、そつのない攻めが光った。

 一方、宮崎北は、逆転に成功して延長戦にもちこむ粘りと盛り上がりをみせたが、全体的にチャンスで打ちあげるシーンが目立った。特に、延長10回には、3者連続フライアウト。たまらず、清水 一成副部長から、「グランダー!!(低い強い打球を!)」と、厳しい喝が入った。前回大会(昨秋)に続いて、延長戦で敗退した宮崎北。今チーム公式戦は未勝利。この悔しさをバネに、あらゆる課題を克服して、次大会では「まずは1勝」から好スタートを切りたいところだ。

(写真・文=三角 竜之)

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