1年生右腕が好リリーフ!

好リリーフの北村悠貴(北海道栄)

 2点を追う北海道栄は3回、札幌清田のエース・實松雄貴(2年)を攻略し、5安打で5点を奪って逆転。4回にも追加点を挙げると、三番手でマウンドに上がっていた北村悠貴(1年)が6回3分の1を5安打無失点に抑え、10年ぶりの決勝進出を決めた。

 北海道栄の渡辺伸一監督は準決勝と決勝の連戦を見据え、ここまで2試合で先発してきたエース・金澤祐汰(2年)の登板をできるだけ少なくしたかった。ただ先発の小沼朱季(2年)が立ち上がりに1点を先制されて1回限りで交代。二番手の山田陣(2年)も3回に2点目を奪われた。誤算の中、三番手として指揮官から指名されたのが6番レフトで出場していた1年生の北村。「肩は(攻撃の時にブルペンに入っていたので)できていた。金澤さんを援護できるようなピッチングをしたい」と3回二死一、三塁のピンチからマウンドに上がった。持ち味の制球力を生かしてサードゴロに打ち取りこのイニングを凌ぐと、その裏に味方打線が爆発。一気に逆転してもらった。これで行ける所まで北村というプランができる。1イニングで多くて15球という少ない球数でリズムを作り、札幌清田打線を封じた。このピッチングには渡辺監督も、「制球力とコンビネーションが良かった。強い気持ちで投げてくれた」と讃えた。エース温存に成功し、35年ぶりの優勝を目指し決勝に臨む。

 一方敗れた札幌清田は初のベスト4。エースの實松は「肩が張ってきつかったです」と疲れから思ったようなピッチングができなかった心境を話した。ただ5回からの3イニングを無失点で粘ったところは全道ベスト4のエースとして見事だったと言える。「下半身を強化して、肩に負担がかからないフォームに改善していきたい」と来年へ向けての成長を誓った。

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