大学を選ぶ理由はブランド力、理想の教授はタケシさん――。大学1年生を対象にしたこんな意識調査の結果が18日、パソコンソフトとインターネットソリューションの大手「ジャストシステム」から発表された。少子化と大学志願率の頭打ちで、大学・短大の募集定員と受験者数が同じになる、いわゆる「大学全入時代」が2007年にも到来すると言われている。私立大や短大ではすでに定員割れを出すケースもあり、入学志願者の争奪戦が激化し、より一層の大学改革や、創意工夫が不可欠となる中で、大学を選ぶ側と運営する側の認識の相違点が浮かび上がった。

 調査は9月9日から11日まで、男女大学1年生412人と教職員(同数)を対象に、インターネット上で行われた。

 「今の大学に進学した理由」のトップは、「大学のブランドの魅力」(34.0%)で、同数で「就職に有利」と「資格をとるため」(33.5%)が続いた。また、学園生活の一番の不満点に、「講義が期待していたほど魅力的ではない」と答えた学生が21.1%と最も多かった。その理由に「内容がつまらない」(42.7%)、「教授が一方的に話し過ぎる」(32.5%)と、内容もさることながら講義の方法についても不満があるようだ。

 では、大学生が選ぶ「理想の教授」は誰かといえば、タレントの北野武さんが35.4%で1位。続いて爆笑問題の太田光さん(29.4%)、脚本家の三谷幸喜さん(28.2%)の順となった。

 一方の教職員は、「学生時代に是非やっておいてほしい」ことのトップに「学業に励む」(30.8%)を挙げているが、1年生の講義に対する評価は56.5点(平均値)と、授業に対して両者の間に認識の差が見られる。

 教職員が現在勤務している大学に欠けていると考えているものとして、「研究環境への投資」(36.4%)、「大学改革の前向きな取り組み」(35.4%)、「大学自体のPR活動」(29.4%)、「社会に出て役立つ講義内容」(29.1%)などが挙げられた。【了】