12日深夜、埼玉スタジアムの巨大なスクリーンに映し出された歓喜するオーストラリアサポーター。(撮影:佐谷恭)

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先制点をもぎ取り折り返したものの、後半相次ぐ失点で、まさかの逆転負け―。2006FIFAワールドカップ ドイツ大会一次リーグF組、日本対オーストラリア戦は12日、ドイツ・カイザースラウテルンのフリッツ・ワルター競技場で行われ、日本代表は1−3の逆転負けと日本人サポーターにとって残念な結果となった。

 小雨降りしきる中、1万6000人が集まった国内最大のパブリックビューイング会場の埼玉スタジアム2002(さいたま市緑区)では、日本代表のレプリカユニフォームが広いスタンドを青一色に染めたが、試合終了のホイッスルでサポーターらは落胆、スタジアムはさらに青ざめた。

 試合前、タレントのほしのあきさんが「F組応援団」の一員として特設ステージに登場。歌手の宮沢和史さんの『島唄』や歌手の中西圭三さんの国歌斉唱で、日韓共催だった2002年の大会で日本代表が初戦を戦った場所でもある同スタジアムは、熱気に包まれた。

 前半26分、中村俊輔選手のシュートで先制点が入ると、会場は一気に盛り上がりをみせた。一進一退の攻防の後、日本代表初勝利かとの期待が高まった後半39分と44分にティム・ケーヒルに、さらに、ロスタイムにジョン・アロイージにゴールを奪われ、1−3で大敗。

 勝利を祈って総立ちのサポーターは、試合終了のホイッスルと同時にシートに崩れ落ちた。アッという間の逆転劇に、信じられないといった表情のサムライたちの姿は、スクリーンに映し出された歓喜するオーストラリアのサポーターの姿とは対照的だった。

 試合終了後、5人組ロックバンド「ZZ(ジィージィー)」が応援歌『サムライブルー』を歌うと、サポーターらは元気を取り戻し、「ワールドカップは始まったばかり。まだまだこれから」という声に呼応していた。試合終了の午後11時45分(日本時間)まで観戦すると、最寄り駅からの最終電車に乗ることはほぼ不可能なため、サポーターたちはスタジアムの通路でミニサッカーに興じるなど、思い思いの方法で夜明けまでの時間を過ごしていた。

 同スタジアムでは、18日午後10時からのクロアチア戦、23日午前4時からのブラジル戦でも、パブリックビューイングを行う予定。【了】

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