菅元首相の台湾訪問で  日本人が批判「台湾よ!騙されるな!」

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(台北 14日 中央社)反原発イベントに出席するため今月12日から台湾を訪問している菅直人元首相に対し、一部の日本人から批判の声が上がっていると台湾の複数メディアが報じている。

訪台中の菅元首相はきのう(13日)台湾電力公司が運営する台湾第1原発を視察、夜には反原発集会に参加し“原発ゼロの社会”を訴えた。しかし事故の発生当初に適切な措置を取らなかったとされる当時の執政者の“あつかましい”訪台に不満を持つ日本人から批判が殺到している。

ニューステレビ局・TVBSでは日本のインターネット掲示板に書き込まれたコメントを引用し「菅元首相は辞任後、一度も福島を訪問していないただのウソつきだ。台湾の人々は騙されてはいけない」といった内容を紹介。インターネットメディアの台湾醒報も「福島原発事故の元凶」、「台湾人は(菅元首相を)信じないで」といった書き込みを取り上げたほか、台湾の新聞社・中国時報も13日の集会でプラカードを持って菅元首相の来台に反対する日本人がいたことを報道した。

中央社の日本語ニュースサイト「フォーカス台湾」のフェイスブックやツイッターにも菅元首相の訪台に関するコメントが寄せられており「台湾国民の前で日本の恥さらし……心配!」といった声や「(迷惑かけて)すいませんね」などの意見も見受けられる。

またTVBSは最後に、福島第1原発の汚染水の海洋流出が現在も止まらない現状に触れ、「事故発生当時の首相が台湾で反核の旗を翻している。なるほど日本人は見ていられないわけですね」と痛烈な風刺でニュースを締めくくっている。

(編集:齊藤啓介)