韓国の食品医薬品安全庁は5日、ソウルと浦項(ポハン)で発生した集団食中毒を調査した結果、 安東農協・豊山キムチ工場で生産されたキムチや調味料など総751トンが、ノロウイルスに汚染されている可能性があるとして、回収命令を出した。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国メディアは、「安東農協・豊山キムチ、ノロウイルス検出で販売禁止」、「高校集団食中毒の原因は、農協のキムチのノロウイルス」「食中毒が懸念されるキムチ・調味料700トンが市場に流通」などの見出しで伝えた。

 ソウルと浦項の4つの高校で先ごろ、集団食中毒が発生した。原因となった食品は、安東農協・豊山キムチ工場で生産されたキムチや調味料とみられている。調査の結果、該当製品から検出されたノロウイルス(G2―4)は、高校4校の患者(144人)のものと同じタイプであることが分かった。さらに、キムチの生産に使用された地下水から検出されたノロウイルスも同じタイプだった。

 今回の回収対象製品は、安東農協・豊山キムチ工場で11月9日から12月4日までに生産されたキムチやキムチを漬けるための調味料などの全製品。同工場で生産された製品は751トンあり、このうち50トンを企業から回収した。市場に流通している残りの700トンについても回収措置を行っているという。(編集担当:李信恵・山口幸治)