喜びだけに湧く時間は長く続かなかった。ユヴェントス・スタジアムでの勝利への喜びは徐々に消えつつある。それは、マッシモ・モラッティ会長やFWディエゴ・ミリートが言うように、「インテルはまだ何も成し遂げていない」からだけではない。DFワルテル・サムエルとDFアンドレア・ラノッキアのコンディションが、サポーターを心配させているのだ。守備陣の鍵を握る選手たち不在で、インテルはどう乗り切るのだろうか?

ユヴェントス戦の勝利は高くつくことになった。サンプドリア戦で負傷していたラノッキアは、ユヴェントス戦に間に合ったものの、右ふくらはぎの肉離れで再びストップすることになってしまった。サムエルも同じく肉離れだ。ただ、場所は右内転筋である。サムエルはユヴェントス戦の終盤、痛みを感じていたもののピッチに残った。

2選手は3、4週間の離脱となる。ヨーロッパリーグ(EL)のパルチザン戦、ルビン・カザン戦と、セリエAのアタランタ戦、カリアリ戦、そしておそらくパルマ戦を欠場するだろう。復帰は12月2日のパレルモ戦か。できれば、12月9日のナポリ戦にはトップコンディションとなりたいところだ。

サムエルはキエーヴォに勝利した第5節に戦列に復帰した。そこからインテルがセリエAで7連勝を飾ったのは偶然でないだろう。そのうちの3試合は無失点だ。

センターバック2枚を欠いて、アンドレア・ストラマッチョーニ監督は守備陣を再構築しなければいけない。フォーメーションは変えたくないと望んでいるだけに、DFクリスティアン・キヴもまだ離脱中であることを考えれば、唯一の策はMFエステバン・カンビアッソの位置を下げることとなる。

カンビアッソはELのネフチ戦、そしてパルチザン戦と、すでに2試合でセンターバックとしてプレーしている。やはりラノッキアとサムエルがいなかったこの2試合で1失点だった。このとき、カンビアッソの両脇にいたのは、DFマティアス・シルベストレとDFフアン・ジェズスだ。今後の5試合も、両選手がプレーするだろう。

カンビアッソが本来の役割でなくとも信頼できるのに対し、シルベストレは違う。ストラマッチョーニ監督は前回のパルチザン戦の前に「準備はできている」と語っており、確かにこの試合では悪くなかった。だが、リーグでは第2節のローマ戦で敗れてから先発していない。

だからこそ、守備が緊急事態にあるインテルが同じ歩みを続けられるのか、疑問が残るところだ。日曜のアタランタ戦はテストとなる。またもハードルを乗り越えられれば、ストラマッチョーニ監督は10点満点に値するだろう。