なでしこJAPANとアメリカ代表の友情試合に結果そっちのけで嬉しくなった件。
アメリカさん、日本に来てくれてありがとう!

勝負はひとりではできないもの。どんなヒーローもひとりで輝くことはできません。ヒーローがいて、仲間がいて、そして手強く愛すべきライバルがいる。そのとき初めて名勝負は生まれるのです。この中でもっとも得難いものがライバル。ただ憎らしいだけではいけない。むしろ抱きしめたくなるような愛を持って、なお死力を尽くせる相手。人生でも遊びでも、もちろんスポーツでも、そうした相手を得られたなら幸運です。

なでしこJAPANにとって、それはアメリカ代表でしょう。2012年のアルガルベカップまで長く敗れつづけてきた歴史。世界を制した実力。2011年のワールドカップ決勝での死闘。そして、あの戦いを美しい友情で締めくくってくれたフェアネス。強く気高く尊敬できる相手だったからこそ、あの試合はあれほど輝いたのです。

とっさにコースを変えた宮間あやの巧みなゴールを引き出したのは、GKソロという世界一の壁があればこそ。澤穂希の魂のゴールを引き出したのは、ワンバックという巨人が日本のゴールをこじ開けたからこそ。そして、自分の喜びより先に相手への労わりを発揮した宮間や、自分の落胆より先に澤を抱き締めながら「あなたを誇りに思う」と友情を示したワンバックの美しい姿は、お互いに尊敬し合える関係あればこそ。

まるで映画の美しいエンディング。互いを高め合った末に生まれた奇跡だったように思います。そんな相手だからこそ、何度も戦いたいし、何度も打ち破りたくなる。近所というだけで胸糞悪いダービマッチをやるケースもある中で、海こそ隔てているものの、こんな気持ちのよい相手と巡り合えたなでしこは幸せです。

その特別な相手と、もうひとつあの試合を特別なものたらしめた理由である仙台で戦う。それだけでもこの試合には大きな意義がありました。1日の日本戦を前に被災地を訪れたアメリカ代表チーム。ワンバックは今も残る被害の爪痕に胸を痛めつつ、「(ワールドカップでの)あの敗北が何千万人もの人に勇気を与えたのなら、それで構わないわ」「澤はみんなに希望を与えたのね。その手伝いができたなら嬉しい」としぼり出しました。現地の子どもたちにサッカーを教えながら、「みんな澤に憧れているのね。私からのアドバイスよ。澤になるのではなく、澤を超えることを目指しなさい」と勇気を贈りました。

1日のキリンチャレンジカップはサッカーの試合ですが、サッカーの試合をするということ、ロンドン五輪へ向けた強化、有料試合で活動費用を稼ぐこと、それはどれも建前にすぎません。会いたい人がいて、行きたい場所がある。それだけでいいのです。強敵あり、遠方より来たる。ロンドンで再び死闘を演じられたら、また楽しからずや。試合以上に出会えたことを喜びたい…アメリカ代表の来訪に、僕はそんな嬉しさを覚えるのです。

ということで、ワンバックさんが身を切るような現地の寒さを無駄に体験した、キリンチャレンジカップ日本VSアメリカ戦をチェックしていきましょう。



◆寒さと地震、アメリカ代表がさまざまなものを感じた一日!

最低気温零度。4月とは言え、まだまだ寒い仙台。ユアテックスタジアム仙台には1万5千人の観衆が集いました。若干の空席も見られますが、人の隙間に除くピンクのイスは綻びかけた桜のよう。寒さの中に春の予感を覚えたい…そんな気持ちの一戦。入場を待つエスコートキッズとハイタッチしながら、静かに闘志を温めるアメリカ代表。子どもたちに話しかけながら勝利を誓うなでしこJAPAN。手にした桜の枝は、ワシントンD.C.に贈られた友情の桜を思わせます。

そんな中、微妙に震えながらひきつった笑顔を見せるワンバックさん。「おぉ、武者震いか…」と思ったものの、よく見たらソロさんも何となくプルプルしているではありませんか。どうやらアメリカ代表は現地の寒さを体験し、その辛さを共有してくれていたのです。長袖ジャージ1枚で長いセレモニーをひたすら耐え抜くことで。これにはベンチコート着用で完全冬装備のなでしこも「さすがアメリカさんや…」「他人の痛みがわかる人たち」「あなたたちの友情を忘れない」と感謝で胸が熱くなる想い。

そして始まった試合。日本は澤穂希さんを欠くものの、ワールドカップメンバーをずらりと並べた陣容。いつものようにしっかりパスをつなぐ攻撃と、相手を追い掛け突っつき取り囲むねちっこい守備でリズムをつかみます。あの日、あれほど押された相手が今や小さく見えるほど。自信と成功はここまで人を成長させるのでしょうか。アメリカにサッカーをほとんどさせず、日本のいいところばかりが目立ちます。

前半23分にはショートコーナーから川澄ちゃんの鋭いシュート。前半26分にはFKから永里のバックヘッド→ボックスのクリア→永里のバックヒップ→阪口のシュートと惜しい場面がつづきます。「寒さで体が動かなかったのでは…?」「そもそもそんなにやる気のわく状況でも…」「試合前の抱擁がすべてなのでは…」なんて疑問を差し挟む余地はない、日本の圧倒ぶりです!

↓迎えた前半32分、相手守備網をズタズタにして日本先制!


川澄ちゃんのフワリとした女子力パスから、近賀さんの男前クロスそしてシュート!

大野の「何もしてねーッス」アピールと、ゴールに飛び込んでバンザイする宮間たんの喜びようwwww何も絡んでないのに目立つ女たちwww


結局前半は1-0と日本がリードして折り返し。散発のピンチこそあれど、負ける気はまるでしない余裕の戦いぶりに、弛緩するお茶の間の空気。僕の中でも「川澄ちゃんは髪を切るべきか伸ばすべきか」というテーマのもと、ショート派とロング派が激しく戦っていたのです。戦っていたのですが、その戦いを一時休戦させる意味不明なものがテレビから流れ出し…

↓何だこの「ホジョキン川澄」「若林ゲンゼイ」ってwwww川澄ちゃん何にも引っ掛かってないwwww


名前だけで起用されたのにノリノリの若林クンの顔が腹立つwww

いっそ、大空真弓と伊藤美咲と小日向文世と松山ケンイチと井沢元彦と来生たかおと滝廉太郎と立花理佐と手嶌葵と松ヶ根親方も連れてこいwww

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そして始まった後半。後半12分にGK海堀が直接モーガンに渡した大チョンボはともかく、引きつづき日本がペースを握って時間が進みます。後半17分・後半24分には裏に抜け出した川澄ちゃんがGKと1対1となる場面も。何度も決まった川澄ちゃんの抜け出す動きは、ロンドンへ向けてまた新しい武器を手にした印象。しかし、この日はシュートが枠をとらえられず、試合を決めるには至りません。

モーガンさんVS川澄ちゃんの外し合いといった様相になってきた試合。しかしまぁ、わざわざ日本に来て、クソ寒い中で震えながら試合をやってくれたアメリカさんをこのままお帰ししては申し訳ありません。2連勝なんてしたら、ロンドン前に「アメリカ弱くね?」とコチラも調子に乗ってしまいます。ということで奮起したのは、澤さんに代わって中盤を担う田中明日菜さん。あっすーはアメリカがゴール前まで攻め込んできた場面で、果敢にタックルを仕掛け…

↓おおっふ…あっすーのキラーパスで日本がやられた…!


海堀が目の前の相手に渡したのとか、有吉さんがゴール前で相手に身体入れ替えられたのとかは点につながらなかったのに…!

何故この程度のことでヘンな目立ち方をしてしまうのだ…!

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試合はこのあと、メンバーチェンジとともに沈静化していき尻すぼみ感いっぱいで終了。まぁしかし、このようにアメリカさんを日本にお招きし、1試合やれたのですから結構なこと。試合前の黙祷と試合後の抱擁。友情を温めるための便宜上の理由として試合をやった…それくらいの気持ちでこの試合をイイ思い出としたいところ。試合が目的となるのは次のブラジル代表戦。なでしこの面々には、次なる強敵との戦いへと気持ちを切り替えてもらいたいものですね。

↓ということで、ホジョキン川澄の歌をフルバージョンで覚えて帰ってくださいね!


ホント、何ひとつ引っ掛ける気がないのな!

こんなんだったら「今の俺は冬の補助金」とか「燃えて燃えて奇跡を呼ぶ補助金ヒーロー」とか「明日に向かって補助金」とかでもいいじゃんw

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アメリカさん!夜の地震怖くなかったですか?僕は怖かったです!