予告in

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6月に矢野哲(やのさとる)氏が開発したウェブサイト『予告in(よこくいん)』は大きな注目を浴びているようです。

『予告in』は、6月上旬に「増田寛也総務相が来年度予算の概算要求に、ネット上の犯行予告を検知できるソフトの開発費を盛り込む。費用は数億円かかる」という報道をみた矢野氏がほぼ0円で数時間ほどで製作したサービスです。『予告in』が公開されるとネット上では政府が無駄な税金を使おうとするのを阻止したと当時は矢野哲氏に敬意を賞する声もあがっています。
この『予告in』は、『2ちゃんねる』や『はてな』などから犯行予告、殺人予告、殺します、殺す、爆破、通報”の言葉(キーワード)から犯罪予告だと思われた書き込みを抽出し、サイト上に掲載します。

しかしここで疑問です。
実際に犯罪予告を行ってしまった以上、これは犯罪防止となるのでしょうか?
犯罪予告をさせないことが最も重要な課題なのではないでしょうか。
社会的にも秋葉原の無差別殺傷事件後ということもあり、こういったことに敏感になる必要はあります。
犯罪予告CGMになっている以上、冗談であっても“犯罪予告”をしてしまったら『予告in』に掲載され、その事実は消えません。どうあがいても後の祭りです。

犯罪防止に最も重要な課題、“犯罪予告をさせない”それに加え“冗談で犯罪予告をしてしまったときの対策”が必要になるではないでしょうか。
ここで興味深いものを紹介します。


うっかり“犯行予告”をしてしまった場合の対処方法
『予告in』に掲載されている『うっかり“犯行予告”をしてしまった場合の対処方法』を紹介します。
犯罪予告をしてしまったものは「取り消し」「取り返し」がききません。
掲示板などで「嘘です」と書いても「悪質だ!」と糾弾され、最悪の場合実際に通報されます。

こうした場合の対策としては、ネット上で弁解するのではなく、「自ら110番に電話して事情を説明する」ようにすすめられています。
もちろん、警察に怒られると思いますが、逮捕や聴取をうけるより十分マシです。
こうした対処法は、もっと公に出して紹介すべきだと思いました。

『予告in』の登場により、犯罪予告の数は減る可能性があるかもしれません。
しかし誤って予告した人や自らの行為の重大さにあとから気づいた人を追い込む可能性もあり、直接的な“犯罪予告防止”策としては、まだ不十分でもあります。
ネットリテラシーの低い人(初心者)にとっては驚異といえるサイトでしょう。

“犯罪予告防止”は、それこそ犯罪予告検知より難しい課題だと思いますが、前向きにこの課題を克服して欲しいものです。

参照:犯行予告の収集・通報サイト - 予告in
参照:うっかり“犯行予告”をしてしまった場合の対処方法

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