プレミアリーグで首位を走るマンチェスター・ユナイテッドは、現在サウジアラビアでコンディション調整を兼ねた遠征を行なっている。親善試合も行なわれる今回の遠征については、シーズン真っ只中ということもあり、資金調達やマーケティング展開が主な目的と批判の声も上がっている。しかし、指揮官のアレックス・ファーガソン監督は、サウジの温暖な気候が選手のコンディションに好影響を与えるだろうと語っている。

 27日にはFAカップのトッテナム戦を控えるマンUだが、月曜日にはサウジの強豪アル・ヒラルと親善試合を行なう予定。そして、水曜日と木曜日にトレーニングを行なった後、マンチェスターに戻ってトッテナム戦の準備を行なう強行日程となるが、ファーガソン監督は「すでに実績はある」として批判を一蹴している。

「水曜と木曜にトレーニングを行なう。温暖な気候だし、コンディション調整には最適だ。過去にもシーズン中に遠征を行なったことはある。2年前にはドバイに行ったが、そのシーズンはFAカップで優勝することができた。帰って結果が出なければ、批判を受けることになるだろう。しかし、そんな結果にはならないと確信している。マンチェスターに戻るまで好天が続くことだけを祈っているよ」

 さらにファーガソンは、月曜日の親善試合ですべての選手にチャンスを与えるとコメント。その中には、17歳の新星も含まれているという。

「試合では全選手に出場機会を与える。スタメンはベストメンバーでいく。クリスチアーノ・ロナウドやウェイン・ルーニーももちろん出場する。今回は21人の選手が帯同しており、ダレン・フレッチャーやジョン・オシェイといった選手にとっては良いチャンスになる。また、ダニー・ウェルベックという若手FWも連れてきている。彼は可能性を秘めた選手だ。ファーストチームでプレーするのは初めてだから、彼にとっても大事なゲームになる。月曜日の試合がウェルベックのデビュー戦として記憶されるかもしれない」

 コンディション調整を遠征の目的に挙げたファーガソンだが、アジアでのマーケティングを積極的に展開するマンUにとって、少なからずビジネスが絡んでいるのは間違いない。しかし、出場機会が少ない選手や若手選手にとっては貴重なアピールの場となることも事実。ファーガソンの言うとおり、マンUの未来を背負う選手が中東の地で発掘される可能性もありそうだ。