最高の環境でプレーできることを幸運に思うピッポ<br>【photo by B.O.S.】

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 CL覇者ミランは、現在移籍市場でFWエトー(バルセロナ)獲得へ動いているようだが、当然今季活躍した選手らはバカンスに入っている。CL決勝で2ゴールし、決勝MVPに選ばれたFWインザーギは今のところ、イタリア北部の海辺で日光浴三昧のようだ。ファンとの写真撮影にも連日気さくに応じているという。

「俺はラッキーだったと思う。これまでのキャリアでトリノ(=ユベントス)とミラノ(=ミラン)、サッカーをやる上で最高のチームでプレーしてきた。もし外国でプレーすることになっていたら相当苦労しただろうと思う」

 先日、伊スカイTVのインタビューでこう答えたインザーギ。ともにワールドカップを勝ち取った伊代表での盟友FWトニがバイエルン・ミュンヘンへ移籍したことにも触れ、「彼のような選手はどこへ行ってもいいプレーをするはずだよ。まあ、どのFWがより優れているか、っていう疑問は起こるのが普通だけど、俺たちの間に変なライバル心はないよ」と、シンプルな人柄そのままに語った。

 クラブが強力な戦力補強を画策していても、もはや円熟の極みに達した“スーペル・ピッポ”(=インザーギの愛称)に動じるところはない。『美味しいところだけさらっていく』と揶揄されても、FWの本分は量よりも質、出場時間よりも決定力だと知っているから。
「来季はもっとプレー時間が増える? いや、今季ぐらいでちょうどいいのさ(笑)」

弓削高志