ユーロ2008予選・リトアニア戦(24日)のフランス代表メンバーから、ダビッド・トレゼゲ(ユベントス)が外れた。ドメネク監督によるメンバー発表翌日のレキップ紙(16日付)は、一面トップで「サプライズ」と報じた。

 アンリ、サアとFW2人を故障で欠く今回だが、リストにトレゼゲの名はなく、代わりに代表経験のないピキオンヌ(モナコ)とベンゼマ(リヨン)が選ばれた。

 トレゼゲはレキップ紙に「監督とは電話で話した。まだ僕に信頼を置いていると言っていた。今回はクラブに専念してもらいたいという考えだった」と語っている。

 トレゼゲが外れた一方で、ケガから復帰して以来まだ本調子とはいえないジブリル・シセ(マルセイユ)が選ばれていることに疑問をはさむ声も多い。これについてドメネク監督は、「リヨン戦でシセを見た。試合中ずっと動きがよかったわけではない。彼はブランクを取り戻すのに一生懸命努力した。すべてのフォワード同様、違いが出るのは自信だ。いま彼にはちょっとした後押しが必要。人々が彼をまだ信じていることを示してやらなくてはならない。私は彼を信頼している」と説明した。

 レキップ紙は「ちょっとした後押し」を必要としているのはトレゼゲも同様ではないか、と質問を投げかけている。ドメネク監督は「トレゼゲはフランス代表の基本メンバー。これまでも、いまも、これからもそうだ。彼はユベントスでつらい時期を送っている(2部落ちのこと)。最近もいくつか心配の種があった(ブレシア戦で肘打ちし、3試合の出場停止処分)。私は、ユベントスがセリエAに上がれるよう、彼を静かにさせておきたい。(トレゼゲの落選は)一時的なものだし、それを機にほかの選手を見ることもできる」と答えた。

 ドメネク監督が1トップを採用したW杯では、トレゼゲが先発で起用されたのはわずか1試合だった。大会終了後、ドメネク監督のシステムに合わないなら、代表の座を若手に譲ろうと考えたこともある。しかし先週の伊ガゼッタ紙の週末版では、「代表のユニフォームを着ることは、たいへんな誇り」と決意を新たに答えていた。