【前園真聖コラム】第168回「E-1選手権で生き残る選手は」
![川又堅碁(撮影:佐野美樹/PICSPORT)](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/7/17099a3b161b626d1ddeacdee54989c2-m.jpg)
代表チームが試合をするときの理想は、パッと集まって監督の方針を聞き、何をやりたいか理解できること。そして自分たちでイメージを共有してプレーすることができるのが代表選手だと思っています。
そう考えると、今回の大会で日本代表は何をしたいのか、よくわかりませんでした。つまり、今回で発掘されてワールドカップメンバーに入っていく選手は少ないだろうと思います。
もちろん、これまで選出されてきた井手口陽介などはワールドカップのメンバー入りが当確かもしれません。またベテランプレーヤーがほしくなったら今野泰幸が選ばれるでしょう。ですが、たとえば途中から出場して流れを変えたり、新しいアクセントになる選手は今回のメンバーの中にどれだけいたか。
中村航輔は選ばれるかもしれません。あとは川又堅碁ぐらいではないでしょうか。途中から出てムードを変えました。シュートまで持っていく形を作りました。またボールをしっかり収めて起点となることが出来ました。気持ちの入ったプレーで、チームを鼓舞することが出来ました。だから、僕は川又なら代表チームのベンチに入れるかもしれないと思っています。
ただ、本当を言うと韓国戦を見て僕はほとんどの選手にガッカリしています。1-4にされたのなら、もうあと何点取られても一緒。だったら守備の選手を余らせるような安全策をとるのではなく、前からどんどん追い込んで、ゴールを奪いたいという気迫は見せてほしかったと思います。そんなシーンが見られなかったことは残念でなりませんでした。
![ZONO'S EYE](http://image.news.livedoor.com/newsimage/vender/zono.jpg)
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。