地元の記念レースは、誰もが一層の気合いを入れて臨むもの。ボートレースびわこを地元とする守田俊介も同様だ。ところが、地元で開催されたGII秩父宮妃記念杯。年度またぎで今年は2度開催されたが、いずれも優勝戦1号艇で1番人気に押されながら敗れた。特に3月の第60回大会は、優勝に手が届く位置を走りながら無念の惜敗だった。
 「ファンの人に迷惑かけてしまった。どこかで恩返ししないと」と、自らを戒めていた。

 ただ、決して不調ではない。今年全体の足跡としては「内容はいいですよ」と分析。守田といえば一昨年、SG全日本選手権を制し、優勝賞金を東日本大震災の被災地に寄付した事で一躍、話題の人となった。SG制覇の後もコンスタントに優出までこぎつけていたのが印象的。

 「継続する」。これが守田にとってのSG戦へのテーマ。SG出場を続ける事によって優出、あわよくば優勝というチャンスも多くなる。そのSGには、すべてではないがコンンスタントに出場している。20日からは鳴門でSGグランドチャンピオン、そして7月にはオーシャンカップが控えている。「ファンに恩返し」できる絶好のステージといえる。

 グラチャンが行われる鳴門の水面相性は「あまりよくない」と苦笑するが、自分自身の状態はいい。武器であるスタート速攻で再び独特の守田ワールドを作って、ファンを喜ばせてもらいたい。