CIA、約1200万件の元・機密文書をオンライン公開。UFO情報からキューバ危機まで、歴史的価値持つ資料多数

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CIAが約1200万件におよぶ、もと機密情報をオンラインで公開しました。UFOの目撃情報から千里眼研究のスターゲイト計画、キューバ危機など、歴史上重要な出来事から半ばオカルティックなものまで、その手の研究家・専門家が見れば涎が滝のように滴ること請け合いの文書が好きなだけ閲覧できます。

公開された文書は1940年代から1990年代にかけて、機密扱いとされたCIA文書をスキャンしてPDFなどに変換したもの。冒頭に挙げたような文書のほかにはベルリンの地下トンネル盗聴作戦、1953年のイラン政変、1973年に発生したチリのクーデターに関するものも含まれています。

 

1995年、ビル・クリントン大統領は、CIAに対し少なくとも25年以上を経過した「歴史的価値」を有する文書を機密解除するよう命じました。CIAはこれに応じ、2000年にはCRESTと称する文書データベース検索システムを公開しましたが、タイトルは検索できても肝心の文書内容はワシントンD.C.のアメリカ国立公文書記録管理局に出向かなければ確認できないという、中途半端な状態が長らく続いていました。

2014年になって、米国の機密情報開示を求めるニュースサービスMuckRockは、電子文書情報公開法にもとづき、文書のオンライン公開を求めてCIAを提訴しました。しかしCIAはすべての文書を公開するにはスキャンの手間などを考えると、およそ6年の期間が必要だとしました。ただCIAはその後2016年になって、ようやく文書のオンライン公開に同意、今回の公開にまでこぎつけることとなりました。

ちなみに現在のところオンライン公開されているのは1990年代まで。今後は毎年1年分ずつ、新たに機密解除された文書を追加していく予定となっています。