【鬼そば藤谷】売れると赤字! 原価率102%のラーメンが凄い! ラーメンマニアのガングロ女子が本気で批評した結果
「原価は定価の30%」という式は商売の常識と言われているが、そんな常識を根底から覆す、驚異のラーメンが存在するのをご存知だろうか? 原価率50%? 60%? それとも70%? いやいや、そんな生易しいもんじゃあないッ! 商売の概念を破壊する原価率102%のラーメンなのである! 赤字確定(笑)!
世間には「赤字覚悟」とか「出血大サービス」などという商売文句があるが、だいたいはしっかり儲かってる。しかしこのラーメンは、売れれば売れるほど、店側が確実に損をしていく(笑)。よって、この「原価率102%」という言葉に偽りはない。
そんな前代未聞のラーメンを提供しているのは、東京都渋谷区にあるラーメン屋「鬼そば 藤谷」。お笑い芸人の「HEY! たくちゃん」が店主をしているラーメン店で、オープン当初から「ガチでウマい!」と評判が評判を呼び、渋谷駅前のラーメン激戦区でも、特に人気のあるラーメン屋のひとつ。
そのラーメン、儲けを考えずに美味しさを追求して作っていたところ、いつの間にか原価率が102%になっていたそうだ(笑)。しかし、ケチれば「その美味しさ」は表現できない。ということで、原価率102%のまま提供することにしたようだ。
食材として肉厚な蟹をふんだんに使用しているため、売っても売っても赤字になるという凄まじい流れになってしまったようだ。
気になるそのラーメンの正体は「伝承蟹塩らぁめん」。つけ麺とラーメンのグルメイベント「大つけ麺博2016」で提供され、客から絶大な支持を受けラーメン部門で優勝。2016年11月25日から、「鬼そば 藤谷」でも提供を開始するという。
そこで今回、無類のラーメン好きであり、ラーメンフリークであり、ラーメンマニアのガングロ女子、ぁゆゆん(AYUYUN)さんに食べてもらい、本当に美味しいのか調査してもらうことにした。彼女は渋谷の「ガングロカフェ」(GANGURO CAFE)で働く、生粋のガングロっ子だ。もちろん、まずかったら正直に「まずい!」と言ってもらうつもりである。
その企画意図を「鬼そば 藤谷」に告げたところ、なんと快諾! バッシングされるかもしれないのに、ガングロ女子の挑戦状を受け取ったのである! 大分県生まれのぁゆゆんさんは、水産高校を卒業、上京前は博多に6年住んでいたこともあり、ラーメンには非常にうるさい超ラーメンマニア。そんな彼女を満足させるには、よほど美味しくなくてはならない。
2016年11月某日、ぁゆゆんさんは渋谷の「鬼そば 藤谷」に出向き、特別に発売前の「伝承蟹塩らぁめん」を作ってもらった。
今日はマジメなラーメン批評取材だから普段着で来るのかと思いきや、ガチでガングロギャルで来た(笑)。そんなんでラーメン食えるの!? どうなの!? 店主がブチギレ激怒しちゃうんじゃあないの?
店主はぁゆゆんを見て、一瞬たじろいだものの、瞬時に職人の顔に戻り、厨房で「伝承蟹塩らぁめん」を作り始めた。「伝承蟹塩らぁめん」の調理を見学させてもらったが、単に贅沢な食材を使用するだけではないことが判明。徹底して食材のもつ「最大の旨味」を引き出すため、工夫をこらした調理法をおこなっていた。
大量の蟹をフライパンに投入し、強火でガッツリと炒める。ときおり蟹をハサミで切りつつ、とにかく徹底的に時間をかけて炒める。そうすることで蟹から流れ出るエキスが油となり、濃厚な旨味成分となるのだ。下味に蟹、ダシに蟹、具に蟹、何から何まで蟹、蟹、蟹!
完成した「伝承蟹塩らぁめん」をぁゆゆんさんの目の前に持ってきた店主。彼はお笑い芸人だが、その目は笑ってない。どんなに原価率102%だとしても、ぁゆゆんさんが「まずい」と言えば店主の負け。美味しいかどうか、客のジャッジメントはそこにしかないのである!
まずは麺をズズッとすするぁゆゆんさん。無言! そしてスープをすするぁゆゆんさん。無言! 次にぷりっぷりの肉厚な蟹を頬張るぁゆゆんさん。無言!
彼女の背後では、じっと食べるのを見つめる(ガンを飛ばしている!?)店主の姿。眉間のしわが怖い! もはやここにいる店主は芸人ではない。いまにも怒りが爆発しそうなラーメン屋の頑固親父そのもの!
ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言!
こ、こ、これは最悪の事態に発展するんじゃあないか!? ぁゆゆんさんから「イマイチっすね」「まずーい」という言葉が出てもおかしくない雰囲気!
いくら正直なレビューとはいえ、そんな言葉が出たらこの場に長居なんてできない。店主激怒は避けられない。か、か、帰る用意をしておかねば!!!!!!
あまりにも無言なので、恐る恐る「お、お、お味はどうですか?」と声をかけてみたところ……。
「ああっ! 美味しすぎて夢中で食べてた! 黙っちゃった(笑)! 本当にビックリするほど美味しいです! 今まで食べた東京の塩ラーメンのなかで一番美味しい!! もっと食べたい!」と大絶賛。だったら早く言えよ(笑)! その言葉を聞いた店主はニッコリ。おそらく、取材班以上に店主が緊張していたに違いない。
我慢できなくなって取材班も「伝承蟹塩らぁめん」を食べてみたところ、いやあ、参りました! 降参である。
ダシがあまりにもハイクオリティ。単に煮込んで出した出汁では、いくら高級食材の蟹とはいえここまで深みのある旨味は出せないはず! まさに食材、仕込み、センス、そして心意気、そのすべてがあって実現したラーメンといえるだろう!
「伝承蟹塩らぁめん」の余韻に浸るぁゆゆんさんの目の前に、店主がチャーハンを持ってきた。
なんとこれ、ラーメン界の神としてしられる佐野実氏(満63歳没)が店主に伝授した、超極秘レシピで作られたチャーハンなのだ! しかもメニューにない裏メニュー!
これを食べたぁゆゆんさん、また言葉を無くしていた。あまりにも美味なのである。しかもこの味、他店には存在しない味なのだから、衝撃も大きい。うんめえええええええええええええ!
ただでさえ美味しい「伝承蟹塩らぁめん」のあと、ダメ押しで秘伝のチャーハンを出してきた店主。ぁゆゆんさんは、帰るころすでに「鬼そば 藤谷」の虜となっていた。
店名: 鬼そば 藤谷
住所: 東京都渋谷区宇田川町24-6 渋ビルヂング5F
営業時間: 11:30〜15:00 17:00〜22:00
定休日: 木曜日
メニュー: 伝承蟹塩らぁめん(11月25日提供開始)、伝承蟹味噌らぁめん(12月15日提供開始)ほか多数
■執筆・監修:Mr. Fox
執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/
店側が確実に損をしていく(笑)
世間には「赤字覚悟」とか「出血大サービス」などという商売文句があるが、だいたいはしっかり儲かってる。しかしこのラーメンは、売れれば売れるほど、店側が確実に損をしていく(笑)。よって、この「原価率102%」という言葉に偽りはない。
売っても売っても赤字
そんな前代未聞のラーメンを提供しているのは、東京都渋谷区にあるラーメン屋「鬼そば 藤谷」。お笑い芸人の「HEY! たくちゃん」が店主をしているラーメン店で、オープン当初から「ガチでウマい!」と評判が評判を呼び、渋谷駅前のラーメン激戦区でも、特に人気のあるラーメン屋のひとつ。
そのラーメン、儲けを考えずに美味しさを追求して作っていたところ、いつの間にか原価率が102%になっていたそうだ(笑)。しかし、ケチれば「その美味しさ」は表現できない。ということで、原価率102%のまま提供することにしたようだ。
食材として肉厚な蟹をふんだんに使用しているため、売っても売っても赤字になるという凄まじい流れになってしまったようだ。
11月25日から提供を開始
気になるそのラーメンの正体は「伝承蟹塩らぁめん」。つけ麺とラーメンのグルメイベント「大つけ麺博2016」で提供され、客から絶大な支持を受けラーメン部門で優勝。2016年11月25日から、「鬼そば 藤谷」でも提供を開始するという。
まずかったら正直に「まずい!」
そこで今回、無類のラーメン好きであり、ラーメンフリークであり、ラーメンマニアのガングロ女子、ぁゆゆん(AYUYUN)さんに食べてもらい、本当に美味しいのか調査してもらうことにした。彼女は渋谷の「ガングロカフェ」(GANGURO CAFE)で働く、生粋のガングロっ子だ。もちろん、まずかったら正直に「まずい!」と言ってもらうつもりである。
その企画意図を「鬼そば 藤谷」に告げたところ、なんと快諾! バッシングされるかもしれないのに、ガングロ女子の挑戦状を受け取ったのである! 大分県生まれのぁゆゆんさんは、水産高校を卒業、上京前は博多に6年住んでいたこともあり、ラーメンには非常にうるさい超ラーメンマニア。そんな彼女を満足させるには、よほど美味しくなくてはならない。
ガチでガングロギャル
2016年11月某日、ぁゆゆんさんは渋谷の「鬼そば 藤谷」に出向き、特別に発売前の「伝承蟹塩らぁめん」を作ってもらった。
今日はマジメなラーメン批評取材だから普段着で来るのかと思いきや、ガチでガングロギャルで来た(笑)。そんなんでラーメン食えるの!? どうなの!? 店主がブチギレ激怒しちゃうんじゃあないの?
工夫をこらした調理法
店主はぁゆゆんを見て、一瞬たじろいだものの、瞬時に職人の顔に戻り、厨房で「伝承蟹塩らぁめん」を作り始めた。「伝承蟹塩らぁめん」の調理を見学させてもらったが、単に贅沢な食材を使用するだけではないことが判明。徹底して食材のもつ「最大の旨味」を引き出すため、工夫をこらした調理法をおこなっていた。
大量の蟹をフライパンに投入し、強火でガッツリと炒める。ときおり蟹をハサミで切りつつ、とにかく徹底的に時間をかけて炒める。そうすることで蟹から流れ出るエキスが油となり、濃厚な旨味成分となるのだ。下味に蟹、ダシに蟹、具に蟹、何から何まで蟹、蟹、蟹!
「まずい」と言えば店主の負け
完成した「伝承蟹塩らぁめん」をぁゆゆんさんの目の前に持ってきた店主。彼はお笑い芸人だが、その目は笑ってない。どんなに原価率102%だとしても、ぁゆゆんさんが「まずい」と言えば店主の負け。美味しいかどうか、客のジャッジメントはそこにしかないのである!
ぁゆゆん無言
まずは麺をズズッとすするぁゆゆんさん。無言! そしてスープをすするぁゆゆんさん。無言! 次にぷりっぷりの肉厚な蟹を頬張るぁゆゆんさん。無言!
彼女の背後では、じっと食べるのを見つめる(ガンを飛ばしている!?)店主の姿。眉間のしわが怖い! もはやここにいる店主は芸人ではない。いまにも怒りが爆発しそうなラーメン屋の頑固親父そのもの!
ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言! ぁゆゆん無言! 店主も無言!
店主激怒は避けられない
こ、こ、これは最悪の事態に発展するんじゃあないか!? ぁゆゆんさんから「イマイチっすね」「まずーい」という言葉が出てもおかしくない雰囲気!
いくら正直なレビューとはいえ、そんな言葉が出たらこの場に長居なんてできない。店主激怒は避けられない。か、か、帰る用意をしておかねば!!!!!!
一番美味しい!!
あまりにも無言なので、恐る恐る「お、お、お味はどうですか?」と声をかけてみたところ……。
「ああっ! 美味しすぎて夢中で食べてた! 黙っちゃった(笑)! 本当にビックリするほど美味しいです! 今まで食べた東京の塩ラーメンのなかで一番美味しい!! もっと食べたい!」と大絶賛。だったら早く言えよ(笑)! その言葉を聞いた店主はニッコリ。おそらく、取材班以上に店主が緊張していたに違いない。
すべてがあって実現したラーメン
我慢できなくなって取材班も「伝承蟹塩らぁめん」を食べてみたところ、いやあ、参りました! 降参である。
ダシがあまりにもハイクオリティ。単に煮込んで出した出汁では、いくら高級食材の蟹とはいえここまで深みのある旨味は出せないはず! まさに食材、仕込み、センス、そして心意気、そのすべてがあって実現したラーメンといえるだろう!
チャーハンも極上
「伝承蟹塩らぁめん」の余韻に浸るぁゆゆんさんの目の前に、店主がチャーハンを持ってきた。
なんとこれ、ラーメン界の神としてしられる佐野実氏(満63歳没)が店主に伝授した、超極秘レシピで作られたチャーハンなのだ! しかもメニューにない裏メニュー!
これを食べたぁゆゆんさん、また言葉を無くしていた。あまりにも美味なのである。しかもこの味、他店には存在しない味なのだから、衝撃も大きい。うんめえええええええええええええ!
ただでさえ美味しい「伝承蟹塩らぁめん」のあと、ダメ押しで秘伝のチャーハンを出してきた店主。ぁゆゆんさんは、帰るころすでに「鬼そば 藤谷」の虜となっていた。
店名: 鬼そば 藤谷
住所: 東京都渋谷区宇田川町24-6 渋ビルヂング5F
営業時間: 11:30〜15:00 17:00〜22:00
定休日: 木曜日
メニュー: 伝承蟹塩らぁめん(11月25日提供開始)、伝承蟹味噌らぁめん(12月15日提供開始)ほか多数
■執筆・監修:Mr. Fox
執筆、撮影、編集家。日本生まれ、生年不詳、トレードマークはキツネの顔。世界各国を回りながら、メディアに関わる仕事をしてます。人のアイデアを転がします! コンコン。https://twitter.com/im_mr_fox/