フジ「やっちまったtv」、ついに台湾に謝罪 パチモン扱い「嘲笑的な演出」
フジテレビのバラエティー番組「やっちまったtv」が取り上げた「間違い日本を徹底調査! 台湾で捕獲パチモンGO」が、視聴者から「台湾を嘲笑的に演出した」などと批判された問題で、番組の制作会社が現地・台湾の取材先に謝罪していたことがわかった。
J‐CASTニュースは、この件を2016年8月9日に「台湾を『パチモン』扱い フジ『やっちまったtv』に批判殺到」として報じている。フジテレビはその際の取材に、「現時点で取材にご協力いただいた台湾の方々から直接の抗議は受けておりません」としたうえで、「念のため、事実確認を行っている最中です」と話していた。
取材先の「かき氷店」がホームページで報告
台湾メディアの中央社フォーカス台湾(日本語版)は、「フジ『やっちまった』、取材先に謝罪 番組内で台湾を嘲笑、内容捏造も」の見出しで、フジテレビが2016年8月7日に放送した「やっちまったtv」で「台湾を嘲笑的に演出した」とされる問題について、制作側が現地の取材先に謝罪したと、16日に報じた。
それによると、「やっちまったtv」の取材を受けた「かき氷店」(王者之「虫可」海洋冰芸館)の店主が8月11日付で、フェイスブックに「お詫び状」を掲載。「日本の番組プロデューサーと撮影に協力した翻訳会社から送られてきた」とし、「一部捏造も明らかになった」と伝えている。
フジテレビの「やっちまったtv」(放送は不定期)は、「やっちまった」をキーワードに、世界中の「やっちまった」(失敗した)人の映像を見て笑おうというバラエティー番組。このかき氷店は、元々かき氷の上に牡蠣をトッピングしたものが名物だったが、番組では日本の「いちごミルク」のかき氷に引っかけて、日本では「海のミルク」といわれる牡蠣を載せたグルメだとして、笑いものにするかのような演出で紹介していた。
番組の映像では、店頭に日本語で「カキ氷」と書いた貼り紙がしてあったが、その貼り紙は、番組スタッフが店の同意を得て貼っていたという。店には日本語の貼り紙はなく、どういう意図で貼ったのかの説明もなかったという。
店主は視聴者に誤解を与える演出に怒りを感じているとし、「台湾全体のイメージと日台間の友好関係が傷つけられたと不満を露わにしている」としている。
これに対して、J‐CASTニュース編集部がフジテレビに事実関係を確認したところ、同社は「取材先から取材や放送に対するご意見を頂戴し、制作会社が先方とやり取りをさせていただいております」と台湾の取材先とのやり取りを認め、そのうえで「先方の感情を害したことに対するお詫びの文章をお送りし、先方へこちらの気持ちを伝えました」と、コメントしている。
問い合わせのあった視聴者には「丁寧にご説明しています」
フジテレビが「やっちまった」ことに、国内のインターネットでは、
「フジテレビは恥ずかしくないの?」
「フジテレビ自身がやっちまってるのに、こんなタイトルの番組やってどっかを貶めてるのか。最悪のテレビ局だな」
「てかこれって捏造じゃんか。もうやめさせろよ」
「自ら『やっちまったtv』とは笑えない冗談だ」
「これかなり胸くそ悪い番組だったな。企画担当したディレクターの悪意が感じられる」
など、フジテレビへの批判の声はやまない。
2016年8月7日の番組放送終了後も、視聴者らがインターネットを通じて、
「日本人のわたしが見ても大変憤慨しました。さっさと消えちゃえ!って感じです」
「本当腸が煮え繰りますね!これは確実に悪意のある編集です」
などと、多くの批判の声を寄せていた。
こうした視聴者に向けた対応について、フジテレビは8月17日現在、「お問い合わせいただいた視聴者の皆さまには、丁寧にご説明しております」と話し、捏造との指摘には「そのような認識はございません」としている。