投手とは繊細な生き物だ。故障やふとした拍子に投球感覚を見失い、本来のパフォーマンスを発揮できなくなる。将来を嘱望された有望選手がマウンドから姿を消し、「消えた天才」などと称されることも珍しくない。そうした哀しい現実を知る者としては、日本体育大の健志台野球場で見た希望に胸を震わせずにはいられなかった。3月4日、敬愛大とのオープン戦で日本体育大のふたりの大器が「大学デビュー」を飾っている。大阪