これが、噂の「アカモク」。昔は厄介者でしたが、今では震災復興に一役買っています。

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3月11日の震災から今年で4年。確かに、復興への道のりは長い。しかし、毎日、一歩ずつ前へ進んでいます。
例を挙げるとすれば、被災地の漁業。地震や津波によって壊滅的な被害を受けたものの、確実に復興への道を前進していますよね。

その一つとして、ご紹介したい。皆さん、「アカモク」ってご存じでしょうか? ワカメや昆布などと同様の褐藻類に属する海藻で、宮城県地域の漁業関係者の間では昆布の刺し網に絡まる“邪魔な海藻”として嫌われていたブツ。
この“邪悪な海藻”が、今や震災復興に一役買っているというのです。

まずは、アカモクについて説明しましょうか。秋田県地域では、昔から多くの食卓にて「ぎばさ」なる別名で親しまれていた保存食です。

もずくのようなネバトロ・シャキシャキの触感が特徴で、そのまま食べても良い。その上、味や香りに癖がないからどんな料理とも相性抜群!

そんなアカモクに対応したレシピを、オイシックスがいくつか公開していました。

●アカモクと釜揚げしらす、春野菜のリゾット山椒風味

(1)水に昆布だしをいれ沸かしておく(薄め)
(2)鍋にピュアオリーブオイル、にんにくを入れ弱火で香りをだす
(3)長ねぎ、あさりを入れ、水(分量外)を少量いれ蓋をする。あさりの蓋が開いたら取り出す
(4)冷ごはんを入れ、ごはんが浸るまで昆布だしを加える
(5)かき混ぜながらいんげん、スナップエンドウを入れる
(6)ごはんがほぐれ水分が少し減ったところでアカモク、EXVオイルを加え、空気を入れるようによくかき混ぜる
(7)お皿にあさりと一緒に盛り付け、お好みで山椒をかけて完成

●アカモクバター
(1)バターを常温に戻し、柔らかくする(指でつぶせる位まで)
(2)(1)のバター、アカモク、アンチョビをミキサーにかけてポマード状になるまで攪拌する
「アカモクバターは、トーストに塗ったり、ジャガイモに塗って“アカモクじゃがバター”にしたりなど、いろいろなバリエーションが可能です。温かい食べ物に塗ることでバターがいい感じに溶け、バターの味わいとふわっとした磯の香りも一緒にお楽しみいただけます」(オイシックス・担当者)

どれも美味しそうだ……。もちろん今回、私も同社からアカモクを取り寄せて美味しく食べてみました! 試したのは、特に好評を博しているという「アカモク、アボカドとトマトのサラダ 柚子こしょうドレッシング」。

●アカモク、アボカドとトマトのサラダ 柚子こしょうドレッシング

(1)ゆず胡椒、しょうゆ、白ワインビネガーをよく混ぜる
(2)オリーブオイルを入れて混ぜる。これで、「柚子こしょうドレッシング」は完成
(3)野菜を水洗いをして、お好みの大きさにカット(少し大きめのゴロゴロサイズがおすすめ)
(4)お皿にベビーリーフを散らし、アボカド、トマト、お好みの野菜をのせる
(5)アカモクをたっぷりとかけ、(2)で完成したドレッシングを回しかけたら完成

レシピを見ての通り、めっちゃ簡単に出来上がります。何しろ、サラダだし。ところが、スタンダードなサラダでは終わらない。これ、男性でも進んでバクバク食が進むと思います。アカモクのシャキシャキな歯応えが心地良く、男好みの刺激になってるというか、絶好のアクセントでした。癖がないアカモクなので、柚子こしょうドレッシングの旨みもダイレクトに伝わってくるし!
「ゴロゴロ大きめ野菜にアカモクを入れることで食べやすくなり、また食物繊維やミネラルもより豊富に摂れるため、特に女性から好評のお声をたくさんいただいております」(担当者)
その他、購入者各々が自己流でアカモクを満喫している模様。醤油をかけてごはんに乗せたり、納豆やうどんのトッピングにしたり、アカモクだからどれも相性抜群!

ちなみにアカモク、栄養面にも注目なんです。ネバネバをもたらす「フコイダン」には体のバランスを整えてくれる成分が豊富に含まれ、肌の保湿作用もあるのだそう。さらに低カロリーで脂肪燃焼効果が注目される「フコキサンチン」、そして食物繊維も豊富に含まれているので、体型を気にする健康志向の人やダイエットのお供としてもピッタリ!
「『アカモクを食べた次の日のお通じが非常に良くて驚いた』など、多くの反響をお寄せいただきました。低カロリーかつ食物繊維やミネラルも豊富なので、特に美容を気にされるヘルシー志向の女性からの支持が高いです」(担当者)

実はアカモクには、ある“仲直りドラマ”があるんです。震災前は競合関係にあったアカモク生産者が、今では力を合わせている。アカモクの認知度向上・市場全体の活性化のため、「株式会社シーフーズあかま」(宮城県塩釜市)と「岩手アカモク生産協同組合」(岩手県山田町)がガッチリと握手! そして多数の企業が参加した「東の食の会」支援のもと、共同で商品を開発・ブランディングを行う「地域横断アカモクプロジェクト」が昨年3月に立ち上がりました。この同プロジェクトをはじめ「東の食の会」が紹介する商品は、今後もオイシックスにて取り扱われていく模様。
そうですよね。皆が一丸となり、前へ進んでいくしかないです!
(寺西ジャジューカ)