カオナシとの記念すべきツーショットを喜ぶ米林監督

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 スタジオジブリの米林宏昌監督が11日、江戸東京たてもの園にて開催中の「ジブリの立体建造物展」の動員10万人突破記念セレモニーに、人気キャラクターのトトロとカオナシと共に出席した。カオナシのモデルになっていると言われている米林監督は、カオナシに向かって「お会いしたかったです」と対面を喜んだ。

 この日、あいにくの悪天候となったが会場は来場者でにぎわい、開館して間もなく記念すべき10万人を突破。「雨で遅れている友達を待っていたら10万人目になった」というラッキーな二人組は、米林監督から映画『思い出のマーニー』グッズの詰め合わせや、監督直筆のイラストが描かれた色紙をもらって満面の笑み。「どしゃ降りでついていないと思っていたけど、全然ついてました!」と大喜びした。

 そんな二人を祝うために駆け付けたトトロは意外にも大きく、さらにカオナシの挙動不審さもあって、急きょ設けられた小スペースの会場はごった返すも、大好きな二人に挟まれた米林監督は終始にこやか。MCから「まろさん(米林監督のニックネーム)はカオナシのモデルって聞いたんですけど本当ですか?」と聞かれると、「それ、方々で言われるんです。実際はモデルというより僕が描いていたカオナシを見て、宮崎(駿監督)さんが『まろにそっくりじゃないか』とおっしゃって、そういうふうに言われるようになった」と真相を説明した。

 スタジオジブリの原点でもある『風の谷のナウシカ』から、最新作『思い出のマーニー』まで、作品に登場する建造物の背景画や美術設定などの制作資料の公開や、『千と千尋の神隠し』の油屋といった代表的な建造物を立体で表現している本展示会。

 プライベートで訪れたばかりという米林監督は、「こういう世界観を作る宮崎さんはどういう頭の構造をしているんだろうと改めて思った」と、巨匠の偉大さを改めて痛感した様子。また「ジブリ作品では物語の主軸に美術がある」とし、「ものすごく細かく展示されているのでぜひ見てください」とアピールした。(取材・文:鶴見菜美子)

「ジブリの立体建造物展」は江戸東京たてもの園にて12月14日まで開催