By Loren Javier

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオズ製作による映画「アナと雪の女王」は2014年3月に日本で公開されてからというもの、日本歴代3位の興行収入を記録し、公開から約5カ月が経過した記事執筆現在も公開中の大ヒット作品です。しかしながら、アメリカではアナと雪の女王の予告編が短編アニメーションの「The Snowman」に酷似しているとして著作権侵害訴訟を起こされています。

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http://ja.scribd.com/doc/235555711/frozen-t

アナと雪の女王の予告編がThe Snowmanに似ているとしてウォルト・ディズニーを相手取り訴訟を起こしたのは、The Snowmanの制作者であるKelly Wilson氏。Wilson氏は「両作品の構成とシークエンスが酷似している」と主張しており、それを受けたディズニーは「両作品には違う要素がいくつもある」として原告の訴えを却下すべきだという申し立てを行っていました。

第一審で裁判官は「確かに両作品には登場するキャラクターの性格といった違いを確認することができますが、少なくとも第一審の時点では、両作品の類似点は相違点を上回っています」と説明。「両作品のシークエンスは冒頭から最後まであまりにも並列的で、陪審員が『本質的な類似点なし』と結論を下すことはできない」と、作品が似ているものであることを指摘しました。



エンターテインメント雑誌のHollywood Reporterによると、このまま両者の間で和解が成立しなければ、法廷で事実審理を行うトライアルに発展するとのこと。

Wilson氏の作品「The Snowman」は下記のムービーから確認できます。

The Snowman

雪だるまのSnowman。



ひょんなことから、顔に付いていた鼻のにんじんを落としてしまいます。



落としたにんじんを見つめるウサギたち。



うさぎがにんじんを食べてしまうかもしれないと、Snowmanはにんじんを拾おうとしますが……



にんじんを追いかけて崖から転落。



にんじんは崖の下にあった、氷の張った湖の上へ。



悲しそうな顔でにんじんを見つめるSnowman。



うさぎたちは木を氷の上に並べてにんじんを取ろうとします。



Snowmanはスキーで対抗。



何とかウサギたちよりも早くにんじんにたどり着き……



にんじんゲット。



しかしながら、にんじんを取ろうとしたウサギの足元の氷が割れて、ウサギはおぼれそうになってしまいました。



Snowmanは自らのにんじんを使ってウサギを救助。



最後はウサギがにんじんを返してくれてハッピーエンドです。



問題となっている「アナと雪の女王」の予告編は下記から確認可能です。

Disney's Frozen Teaser Trailer - YouTube

アナと雪の女王」の予告編に登場するのは雪だるまのオラフ。



オラフがくしゃみをすると、鼻のにんじんがふっ飛んでいきました。



にんじんは氷の張った湖の上へ。



対岸ではにんじん大好きトナカイのスヴェンが、にんじんを発見。これはピンチです。



ツルツル滑る氷の上を何とかして歩こうとするオラフ。



スヴェンも必死。



最終的ににんじんの引っ張り合いになり……



引っ張り合った弾みでにんじんは遠くに飛んでいってしまいました。



にんじんに向かって走って行くスヴェン。



悲しそうな顔で見つめるオラフですが……



スヴェンがにんじんを返しに来てくれて、ハッピーエンド。



相違点があるといわれればそうですが、コンセプトの時点で似ているといえば似ている両作品。今後訴訟がどのような展開を迎えるのか、続報が気になるところです。