トップ芸人になることを目標に、東京へ飛び立ったよしもと沖縄の芸人「浦添ウインドゥ」積友也と島智大、そしてピン芸人の東出岳。東京でもよしもとに所属し、すでに活動を始めている。インタビュー後半は沖縄のお笑い界について、そして意気込みなど語ってもらった。(写真は筆者撮影、右から浦添ウインドゥ積友也と島智大、ピン芸人の東出岳)

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 トップ芸人になることを目標に、東京へ飛び立った沖縄芸人の「浦添(うらそえ)ウインドゥ」積友也(せき ともや)と島智大(しま ともひろ)、そしてピン芸人の東出岳(ひがしで がく)。後半は沖縄のお笑い界について、そして意気込みなど語ってもらった。

――東出さんは芸人生活を始めて3年、振り返るといかがですか?

 東出 : 短かったです。分からないことだらけでお笑い学校に入って、今にいたります。楽しいのは、舞台で自分のネタを披露して笑いが起きた時。ネタ作りはもちろん大変ですが、うけるとやっぱりうれしいです。僕は野外イベント向きではなくてコント中心ですが、ライヴに出る時は全精力を注いできました。初公演の時も今も緊張感は変わりませんが、笑いが起きた時や友達が見て「良かったよ!」と言ってくれた時、ずっと続けようって思えるんです。

――最近、沖縄のお笑い界は方言ネタが多いです。他県出身の島さんと東出さんはつらい状況もあったのではないですか?

 島 : 本当に方言ネタが多くて、火がついたようですね。沖縄の方は大爆笑していますね。

 東出 : 勝てないですね。方言でしゃべる雰囲気が面白いのかな、って思います。

 積 : 沖縄にいる他県出身の芸人さんは、苦労していると思います。どれだけ面白いネタ作っても、方言に負けちゃう現実もあって。方言より僕らのネタの方がうけた時は、めちゃくちゃうれしいです!

 東出 : 生まれ育った環境や言葉が好きなのは当然のことなので、その感情に勝つ方法は僕には浮かびません。

 島 : だから、便器にはまって鉄球つけるネタで勝負するんだね。

 東出 : そうだけど、ぼろ負けしました(笑)。

 積 : 沖縄の言葉をしゃべる人が少なくなってきたので、若い子たちには方言が新鮮に映るのだと思います。

――3人とも、東京では吉本所属の芸人さんになるのですか?

 3人 : そうです!

 積 : 東京の方が、個性を出しやすいかもしれません。東京にいた頃一緒に出ていた芸人さんが、テレビでガンガン顔を見せ始めているので、早く行きたいという気持ちが段々ふくらんできました。その思いが、東京進出の決め手になりました。

 東出 : 自分の感覚だけを頼りにネタを作っている僕は、方言を話すことができないし、沖縄で活動を続けるのは厳しいと感じました。お笑い界での一番を目指すなら、テレビに出て全国的になりたいという夢もあり、早く行った方がいいのかなと東京行きを決めたんです。東京暮らしは初めてで、ゼロからのスタートになります。

 島 : どういう風に活動するかは、東京に行ってからではないと分かりませんが、舞台に立つ機会はたくさんあるので刺激は多いです。沖縄国際映画祭のステージで先輩たちとお仕事をする機会が多かったですし、MCの力はついたと思います。

 積 : 東京にいる同世代の芸人さんにはネタで大きく差を付けられましたが、沖縄では先輩と勝負できる位の経験をさせてもらった実感があります。以前お世話になった方や同じ土俵にいた芸人さんと、再会して戦えることも本当に楽しみです。東京の吉本に所属しつつ、以前からの知り合いの(他事務所のライバル芸人との)付き合いも大切にして、上手く活動していきたいという気持ちです。沖縄の後輩が東京に出たい、と言ってきたらサポートもしたい。そして東京で頑張る僕らが、沖縄に呼ばれるようになりたいとも思います。ガレッジセールさん、スリムクラブさんはお忙しいと思うので……。

 島 : お2組は東京と大阪で頑張っていただいて、沖縄は我々に声かけてほしいです(笑)!

――お笑いのレベルアップやキャリア磨きは、どういう風にやっていくのですか?