Facebookに代表されるSNSには一種の中毒性があり、中には1週間に50時間以上もSNSに費やす人がいるそうです。そんなSNSのせいで卒業論文作成に身が入らなかったMITの学生が、Facebookを見ようとすると電気ショックをおみまいしてくれる「Pavlov Poke(パブロフ ポーク)」というハードウェアを開発し公開しています。

Pavlov Poke
http://www.robertrmorris.org/pavlovpoke

Pavlov Pokeがどんな機械かは以下のムービーを見れば一発で理解可能です。

Pavlov Poke - YouTube


文字だらけの論文を読む男性。右上のワイプ画面には退屈そうな顔が映し出されています。


小首をかしげ……


おもむろにマウスカーソルをFacebookを開いているタブに移動させ……


ポチッとクリックしてFacebookを表示させました。


次の瞬間、「WOW!」と漏らして手を振り払う男性。


画面に現れる「逆いいね!」ボタン。どうやらPavlov Pokeに電気ショックを見舞われたようです。


思わず男性はこの表情。再び論文に向き合うことに。


Facebookを立ち上げると……


電気ショック!


思わず手のひらを見つめる男性。


懲りずにFacebookを開いては電気ショック!


そしてこのしかめっ面。


それでも見たくなるFacebook


当然、電気ショックの罰。


「ちきしょう」と愚痴を言っていそうな表情です。


Facebookを開いては電気ショックをくらい……


少しの後悔。


懲りずにFacebookを見ようとしては電気ショックを見舞われ、また後悔。


Pavlov Pokeは「パブロフの犬」さながらFacebookを見ると電気ショックを食らうという経験を繰り返すことで条件反射が得られ、次第にFacebookを遠ざけるようにさせる、というロジックになっているわけです。


Pavlov Pokeを開発したロバート・モリスさん。Pavlov Pokeはインターネットに手を出し注意が散漫になったのを検知して電気ショックを与えるキーボードアクセサリーとのこと。


Pavlov Pokeの共同開発者のダニエル・マクダフさん。Pavlov Pokeは悪癖を矯正してくれる装置とのこと。


キーボードパッドのような装置がPavlov Poke。PCのアプリケーションが特定の操作が行われたことを検出すると、Pavlov Pokeに電気ショックを出す指令が与えられます。


例えば、ウェブブラウザで「Facebookページを開く」という行動をトリガーアクションに指定しておけば、Facebook中毒を矯正できるというわけです。


なお、電気ショックは不快なものですが、危険なものではないとのこと。


Pavlov Pokeはもちろんジョークだとしつつも、モリスさんはFacebookなどは巧妙に中毒性を持たせるような設計が採られていると分析しており、Facebookのようなサイトに毎日多くの時間を費やしていることが幸福にはつながっていないのではないかと考えているとのこと。

また、モリスさんは「中毒性のあるサイトからの誘惑を断ち切るの非常に難しいので、たとえジョークではあってもPavlov Pokeのような強制(矯正)デバイスが必要と言えます」と語り、「これはとても不幸なことで、求められるのはネットの技術がモラルを持った規範ある行動理念にしたがって設計されることではないか」と問題提起をしています。