八王子vs安田学園 八王子、食べる力でパワーアップ！公式戦初先発・篠原も好投
先発・篠原大輝（八王子）
終わってみれば、7対0の8回コールド。八王子が11安打の猛打で安田学園を下した。
この試合、流れを引き寄せたのは初回、安田学園の攻撃で、マウンドに上がった2年生右腕・篠原大輝だ。
篠原は、この日が公式戦初先発。「少しだけ緊張したけど、マウンドを楽しめました。いつも通り、練習通り投げられました」と、安田学園の1番・本宮 佳汰（3年）に得意の真っ直ぐで勝負。すべて直球でストライクを取り、見事、三振に斬って取った。
2年生投手の堂々としたピッチングに、ナインも勢い付けられ、その裏、八王子は、2番石井雄也（2年）が左前打で出塁すると、3番佐々木 翼（2年）が四球を選んでランナーをためる。
二死一、二塁から、5番菅原 恒介（3年）がセンターオーバーの二塁適時打を放って、2点を先制。
さらに、3回にも二死から、5番菅原、6番富田聖太郎（3年）の適時打で、2点を追加。
4回裏には、安田学園の先発左腕・柿�� 丈（2年）から代わった2番手・羽子田大樹（3年）も、八王子打線の勢いを止めることができず、3番佐々木 翼（2年）の二塁適時打に、守りのエラーも絡んで2失点。これで6対0と点差を広げられた安田学園。
なんとか1点をもぎ取りたい安田学園は、5回に、二死満塁。6回にも、二死一、三塁と得点の好機を作るも、八王子・篠原の前に、あと一本が出ない。
マウンドに集合する安田学園ナイン
八王子は、8回裏に、一死から9番児玉征波（3年）が四球で出塁すると、1番瀧沢 響（2年）が左前打。さらに、2番石井がレフトの頭上を越える二塁打を放って、7点目を追加。ここで7対0となり、八王子が8回コールドで安田学園に勝利した。
「やっぱり野球は受け身に回ったら、こういう展開になってしまう。ここ一番でヒットが打てる、ここ一番で守れるというのは、日頃の練習が出てしまうところ。今日は、気持ちのゆとりがあれば、状況判断が出来た場面がいくつかあったので、今日の負けは、夏に生かしていきます」そう試合後に話してくれた安田学園の森泉 弘監督。
勝利した八王子の安藤徳明監督は、「このチームは、（秋の段階では）守備のチームでしたが、やはり、春から夏にかけては、守るだけでは限界が出てきてしまう。（バットの）振りの早さや飛距離をこの冬は伸ばしてきましたが、秋と比べても距離が出るようになりましたね。まだ、春は始まったばかりなので、これからが楽しみです」とコメント。
また、安藤監督も、厚く信頼を置くキャプテン・百田全人（3年）。勝利の要因をこう語ってくれた。「冬は、身体作りを一番のテーマにしてきました。練習時間よりも、“食べる”ことを大事にして、練習中にご飯を食べたり、練習時間を短くしてでも家に帰ってたくさんご飯を食べたり。そのおかげで、みんな平均で5〜6キロ体重が増えました。バッティングでも、スイングの力強さが変わってきたことをみんな実感しています。次も、チームとしてどう戦っていくかをもう一度振り返って、次の試合に挑んでいきたい」八王子は、3回戦では、郁文館と対戦する。
（文＝安田 未由）
