女子の復讐、鍵は「不思議の国のアリス」。上野樹里主演TBS新ドラマ『アリスの棘』第一話試写会レポ
「復讐劇というと、オラーッと衝動に駆られて勢いで相手をどうにかしてしまうイメージがありました。でも、『アリスの棘』には相手に気づかれずに追い詰め、崖っぷちに立たせる……見えない怖さがあるんです」(上野樹里)
11日にスタートする「アリスの棘」(TBS系、毎週金曜22時)の第一話完成披露試写会が昨夜、4日(金)に開催された。主演の上野樹里が劇中の衣裳である、白衣姿で登壇し、見どころを語った。本作品は構想3年のオリジナル作品。医療ミスで父親を亡くした主人公が、自ら医師となり、大学病院に潜り込み、復讐をもくろむというストーリー。「父の敵討ち」は昨年大ヒットした同局のドラマ「半沢直樹」と共通するテーマでもある。しかし、本作品は「女性監督ならではの、不思議な柔らかさ、しなやかさがある」(上野樹里)という。
上野樹里というと、出世作となった「のだめカンタービレ」(野田恵役)をはじめ、天津爛漫な印象が強い。しかし、今回のドラマではガラリ一変、いつも感情を押し殺したような顔をしている。完璧なポーカーフェイスではなく、何か言いたげ。同じ職場にいたら「言いたいことがあるなら、言え!」と上司にイラッとされそうな風情だ(実際、作品の中でも女性上司の逆鱗に触れ、怒鳴り飛ばされていた)。
背中を丸め、食事をかっこむ姿は不遇な過去を彷彿とさせる。殺風景な部屋で明かりもつけず、復讐の下調べに夢中になる明日美ちゃんは正直こわい。でも、ほんの一瞬見せる笑顔が抜群にかわいい。これがモテギャップというヤツか〜! と身もだえしながら画面に見入るというお楽しみタイムも用意されている。
本作品では「不思議の国のアリス」が重要なモチーフとして登場する。主人公が14歳の誕生日にプレゼントされ、今でも大切に持っているという設定。完成披露試写会のステージにも巨大なアリスの絵が飾られていた。
「原作から抜いたのかなと思っていたら、すべて美術スタッフさんが手描きされているそうです。すごくこだわっていますよね。じつは台本の表紙にも『不思議の国のアリス』の絵が描かれていて、一話ごとに違います。毎回、どんな表紙なのか楽しみにしています」(上野樹里)
復讐のターゲットには「不思議の国のアリス」のキャラクターになぞらえた予告状が届く。
「復讐方法だけではなく、登場人物の暗喩にもなっているんです。脚本の読み合わせのときに、ハンプティ・ダンプティの絵を見た看護師長役の六平直政さんが『うわー、俺に似てる!』とおっしゃっているのを聞いて気づきました!」(上野樹里)
似てる!
似すぎていて笑う。
パッと顔が浮かばない方は画像検索をおすすめしたい。
しかも、復讐方法がいちいちすごい。コツコツ丁寧に、相手が最もいやがりそうなところを突くのは、ザ・女子の所業。向こうが先に私を傷つけたのであれば、こちらは何をしてもオッケー! という悪びれなさもまた、女子である。用意周到かと思いきや、「もう、それ言っちゃうの!?」とギョッとするような性急さもある。ハラハラしながら見守る楽しみもありそうだ。
また、院長の座をめぐって競り合う教授二人(岩城滉一、国村隼)のナイスミドルっぷりも、おじさん好きにはたまらない。イケメンすぎる新聞記者(オダギリジョー)、ピュアが白衣を着てあるいているような研修医(中村蒼)もいる。さらに、大注目したいのは中村梅雀。スペインバルの店主で主人公の養父という設定で、「僕のアミーゴの娘よ!」といつもニコニコ。こういうタイプがじつは……だったら、面白いのに! と、あらぬ方向に妄想をかきたててくれる。
上野樹里主演「アリスの棘」(TBS系)、4月11日(金)22時から放送スタートです。
http://www.tbs.co.jp/alice2014/
(島影真奈美)
11日にスタートする「アリスの棘」(TBS系、毎週金曜22時)の第一話完成披露試写会が昨夜、4日(金)に開催された。主演の上野樹里が劇中の衣裳である、白衣姿で登壇し、見どころを語った。本作品は構想3年のオリジナル作品。医療ミスで父親を亡くした主人公が、自ら医師となり、大学病院に潜り込み、復讐をもくろむというストーリー。「父の敵討ち」は昨年大ヒットした同局のドラマ「半沢直樹」と共通するテーマでもある。しかし、本作品は「女性監督ならではの、不思議な柔らかさ、しなやかさがある」(上野樹里)という。
背中を丸め、食事をかっこむ姿は不遇な過去を彷彿とさせる。殺風景な部屋で明かりもつけず、復讐の下調べに夢中になる明日美ちゃんは正直こわい。でも、ほんの一瞬見せる笑顔が抜群にかわいい。これがモテギャップというヤツか〜! と身もだえしながら画面に見入るというお楽しみタイムも用意されている。
本作品では「不思議の国のアリス」が重要なモチーフとして登場する。主人公が14歳の誕生日にプレゼントされ、今でも大切に持っているという設定。完成披露試写会のステージにも巨大なアリスの絵が飾られていた。
「原作から抜いたのかなと思っていたら、すべて美術スタッフさんが手描きされているそうです。すごくこだわっていますよね。じつは台本の表紙にも『不思議の国のアリス』の絵が描かれていて、一話ごとに違います。毎回、どんな表紙なのか楽しみにしています」(上野樹里)
復讐のターゲットには「不思議の国のアリス」のキャラクターになぞらえた予告状が届く。
「復讐方法だけではなく、登場人物の暗喩にもなっているんです。脚本の読み合わせのときに、ハンプティ・ダンプティの絵を見た看護師長役の六平直政さんが『うわー、俺に似てる!』とおっしゃっているのを聞いて気づきました!」(上野樹里)
似てる!
似すぎていて笑う。
パッと顔が浮かばない方は画像検索をおすすめしたい。
しかも、復讐方法がいちいちすごい。コツコツ丁寧に、相手が最もいやがりそうなところを突くのは、ザ・女子の所業。向こうが先に私を傷つけたのであれば、こちらは何をしてもオッケー! という悪びれなさもまた、女子である。用意周到かと思いきや、「もう、それ言っちゃうの!?」とギョッとするような性急さもある。ハラハラしながら見守る楽しみもありそうだ。
また、院長の座をめぐって競り合う教授二人(岩城滉一、国村隼)のナイスミドルっぷりも、おじさん好きにはたまらない。イケメンすぎる新聞記者(オダギリジョー)、ピュアが白衣を着てあるいているような研修医(中村蒼)もいる。さらに、大注目したいのは中村梅雀。スペインバルの店主で主人公の養父という設定で、「僕のアミーゴの娘よ!」といつもニコニコ。こういうタイプがじつは……だったら、面白いのに! と、あらぬ方向に妄想をかきたててくれる。
上野樹里主演「アリスの棘」(TBS系)、4月11日(金)22時から放送スタートです。
http://www.tbs.co.jp/alice2014/
(島影真奈美)