大魔神・佐々木「石川、お前も出てくのか」今夜開幕プロ野球、豪華出演陣がホンネで「ナイター祭り」レポ2

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3月21日(金)に開催された史上初のラジオナイターイベント【TBSラジオ 文化放送 ニッポン放送 ラジオ日本「みんな一緒にナイター祭り」】。解説者陣による好き放題な「順位予想」を、現役選手はどう思うのか? 今季への意気込みや本音トークも交えたイベント後半戦の模様をお届けします。(前編はこちらから)

《順位予想を現役選手はどう思うのか?》
イベント後半からは、当日オープン戦を終えたばかりの選手たちが集結。村田修一(巨人)、石川雄洋(DeNA)、井口資仁(ロッテ)、相川亮二(ヤクルト)、栗山巧(西武)の5選手が登壇した。

解説陣の佐々木主浩(TBSラジオ)、東尾修(文化放送)、江本孟紀(ニッポン放送)、水野雄仁(ラジオ日本)とあわせ、9名の野球人が一列に並ぶ画はなかなか壮観だ。

江本:それにしても、村田は本当に、(大相撲の)遠藤に似てるね。
村田:あの、同じ日大で僕のほうが先輩なので、僕が似てるんじゃなく、遠藤が似てるんです!
江本:俺もね、甲子園に行くと、「あんた、藤浪君に似てるね」っておばちゃんに言われることあるんだけど、俺に藤浪が似てるの!

前半同様、軽快なトークで場を引っ張るエモやん。ここで司会から、9名中4人がベイスターズに関係していることが紹介される。

佐々木:だから、いい選手はいるんですよ。ただ、出てっちゃったりなんだり……何に問題あるのかな? 村田。
村田:まあ……いろいろ……。
佐々木:亮二もそうだしな。何が問題?
相川:まあ……いろいろ……。
佐々木:石川、お前も出てくのか?
石川:僕は、あの……

大魔神からいきなり飛んできたボールに、現役選手も対処に困るばかり。そして改めて、解説者陣の順位予想についての感想を求められる。

揃って1位予想の巨人・村田はただただ「ありがとうございます!」。

2位or3位予想の西武・栗山。どこも優勝予想をしてくれないことにも、「やっぱり、ソフトバンクは強いですよね。ここ数年、西武はソフトバンクに勝てていないので、なんとか勝って、上に行きたいなと思います」と真面目なコメント。

2位〜4位予想の千葉ロッテ・井口は「去年は、解説者の皆さん全部5位か6位だったので、今年はかなり期待していただいているなと感じています」と、名球会プレイヤーらしい余裕の応対。

同じく、3位〜5位予想の多いDeNAの石川は「例年に比べると、上の方の順位なので……毎年『台風の目に』と言われてなれていないので、今年はちゃんと『台風の目』になれるよう頑張りたいです」と謙虚。

そして、全会一致で最下位予想のヤクルト・相川。「まあ僕も、普通に予想しろと言われれば……何の補強もしていない現状がありますので、こうなるだろうなと思います。でも、やってる選手たちは最下位になろうと思ってやっているわけではないので、少しでも上にいけるよう、そして優勝を狙って戦っていきたいです」
会場からは、この日一番の大きな拍手が起こった。

《ズバッと直撃、10の質問》
順位予想をひと通り終え、ここからは、現役の選手に是非とも聞きたい質問コーナーへ。矢継ぎ早に10個の質問が投げかけられ、○か×かの二択で選手たちは回答していく。

10の質問項目とそれぞれの回答は以下の通り。
(1)解説に不満を感じることがある……村田:○ 石川:× 井口:○ 相川:○ 栗山:×
(2)実況が下手なアナウンンサーがいる……村田:○ 石川:○ 井口:× 相川:× 栗山:×
(3)ヒーローインタビューの質問に不満がある……村田:○ 石川:× 井口:○ 相川:○ 栗山:○
(4)現役引退後は、解説者を希望している……村田:× 石川:× 井口:× 相川:× 栗山:×
(5)引退後の人生設計に不安がある……村田:○ 石川:○ 井口:○ 相川:× 栗山:×
(6)監督の言動に疑問がある……村田:○ 石川:○ 井口:× 相川:× 栗山:×
(7)巨人・村田選手のユニフォーム姿には違和感!……村田:× 石川:× 井口:○ 相川:× 栗山:×
(8)ダルビッシュと田中将大。凄いのはマー君!……村田:○ 石川:× 井口:○ 相川:× 栗山:×
(9)大谷翔平は二刀流を続けるべき……村田:× 石川:× 井口:× 相川:○ 栗山:○
(10)俺は結構モテル……村田:○ 石川:○ 井口:× 相川:× 栗山:×

引退後に誰も解説者を希望していない、というのも興味深いが、この中で特にファンの琴線をくすぐるのが、《(6)監督の言動に疑問がある》《(8)ダルビッシュと田中将大。凄いのはマー君!》《(9)大谷翔平は二刀流を続けるべき》の3つだろう。それぞれ、選手たちの言い分も含め、さらに掘り下げてみたい。

《(6)監督の言動に疑問がある》
口火を切ったのは、大魔神・佐々木だった。
佐々木:これは、石川に聞いてもらえばいいんじゃないですか? な、石川、な?
石川:あのー……、昨年いろいろありまして……。
佐々木:去年だよな? カメラ回している時に「ファームに行け!」って言ってきたの。あれはないよな。そんなところを撮られて、DVDで発売されるって可哀想だよ。俺なら暴れてるよ。

昨年5月24日に起きた「キヨシ激怒事件」の裏で、球団DVDも絡んでいたという新事実が明らかにされた。そして、監督との騒動という意味で忘れられないのは、昨年5月26日、一回の攻守が終わったところで交代させられ、帰宅を命じられた村田修一だ。

村田:今年3年目ですけど、毎年必ず1回は「帰っていいよ」と言われています。去年も、「また、俺か!?」と。
水野:原監督はその辺かなり厳しいですよ。内海も「偽サムライ」って言われてね。あれも公共で言ったら可哀想ですよね。まあ、長嶋さんから受け継いだ天然さというか。
村田:そうなんです、本当に笑顔で言うんです。去年も普通に「修。いいよー、今日は帰ってー」と。だから自分でも「あれ? 本当に俺、帰るの?」と……。今年は先発投手より早く降りないように頑張ります。

当時の新聞報道では、原監督の怒りは相当なものだったが、本当の狙いは、シンプルなリフレッシュだったのかもしれない。

《(8)ダルビッシュと田中将大。凄いのはマー君!》
「日本人最高の投手」の座を極めてからアメリカに渡った二人の投手、一体どっちが凄いのか? 選手目線で比較してもらえるのはかなり貴重だ。5選手のそれぞれの評価は次の通り。

村田:球速的には同じくらいで、ダルビッシュの方が色んな球種を投げ分けてくるので絞りづらい。マー君の場合は、困ったらフォーク。でも、わかっていても打てない。
石川:ダルビッシュは高校から同級生なんですけど、全部の球が決め球になる。田中投手もいい投手なんですけど、なんとか頑張ったら当たりそう(笑)。
相川:僕、二人とも(日本代表で)捕ったことがあるんですけど、真っすぐで恐怖感を感じたのはダルビッシュ君が初めてでした。160キロの球を捕った時にも恐怖感はなかったんですが。
栗山:ダルビッシュの方がちょっとイジワルですよね。村田さんのおっしゃる通り、色んな球種を使い分けてくる。田中投手は真っすぐ、フォーク、スライダーというシンプルな攻め方。僕はダルビッシュの方がいい投手だなぁと思いますね。
井口:ダルビッシュの方が爆発力はあるんですけど、マー君はとにかく試合を作るのが巧くて、考えて打者を打ち取っているのを感じますね。メジャーで20勝するならダルビッシュ、毎年14、15勝するのはマー君だと思います。

ちなみに、アメリカに田中の取材に行ったという大魔神もひと言。
佐々木:僕は、ダルビッシュの方が上、モノが違うと思っているので……(高校の)後輩ですから。この間マー君を見に行ったんですけど、全然練習しないんですよ。一番最後に来て、一番最初に帰る。とんでもないルーキーですよ! …って、ある選手が言ってました(笑)。でも、休日に奥さんとディズニーワールド行ってる場合じゃないと思いますよ。結果が出ているならいいですけど、出なかった時の手の平返しは凄いですから。

《(9)大谷翔平は二刀流を続けるべき》
2年目もまだまだ議論が続く、大谷翔平の二刀流問題。高校時代、松坂大輔と甲子園で投げ合ったこともある元投手、村田修一が口火を切った。

村田:投手として、150キロ以上のボールをバンバン投げられる才能があるなら、僕ならマウンドに立ちたいです。僕は、野手に転向したクチで、投手が一番素晴らしいポジションだと思っているので、投手で行けるのであれば、投手として頑張って欲しいな、と思います。
石川:僕もあのくらいの才能があったらピッチャーやりたいな(笑)と。
相川:自チームであれば専念して欲しいですけど、ファン目線でいえば、見てみたいなと。
栗山:相川さんと一緒で、どこまでやれるのか興味がある。まだ当たったことがないので、対戦してみたいですね。
井口:実際に対戦して、もったいないなぁと思いました。両方ともいいモノがあるので、どちらかに専念して、ひとつを伸ばして欲しいと思いますね。
水野:投手で行き詰まったら、糸井選手のように野手に転向してみるのでもいいんじゃないですかね。
佐々木:彼が、どこに目標を置いているかですよね。最初、メジャーに行きたいと言っていました。メジャーに行きたいのであればどちらかに専念したほうがいい。
東尾:彼は、果たしてどちらかが好きなのかな、と。どちらかに専念すべきだと思いますよ。
江本:二刀流をやっている限り、規定投球回数でも、規定打席でも、どちらにも名前が入ってきませんよ。無責任に「どっちもやったら面白い」っていうのは、プロ野球の損失なんですよ。もったいない! そして、チームは昨季最下位だったというのも忘れちゃいけない。大谷が投げることで、ローテーションを外されるピッチャーもいれば、今日は俺がスタメンだ、と思っている野手のチャンスも奪ってしまうことになる。そういうことも考えなきゃいけないと思いますね。

相川の「自チームにいたら…」という発言は結構意味深い。ぜひ、日本ハムの選手の意見を聞きたくなった。

《いよいよ今夜、プロ野球2014開幕》
最後の挨拶で、江本孟紀が次のコメントを残していた。

江本:「解説者 見てきたような 嘘を言う」と言ってね、いかに巧いことをしゃべるか。でも、それを引き出してくれるのが実況アナウンサーなんです。解説者はアナウンサー次第。解説が一番楽しめるのがラジオなんです。

野球の醍醐味と、臨場感を届けてくれるラジオナイターも、今夜から本格スタート。カードで選ぶも良し。アナウンサーで、解説者で選ぶも良し。様々な特色に溢れた各局のラジオナイターも、今夜から一斉にスタートする。

【954kHz/TBSラジオ エキサイトベースボール】
巨人×阪神(東京ドーム)[解説]佐々木主浩[実況]林正浩アナ

【1134kHz/文化放送 ライオンズナイター】
西武×楽天(西武ドーム)[解説]東尾 修 [実況]松島茂アナ

【1242kHz/ニッポン放送 ショウアップナイター】
巨人×阪神(東京ドーム)[解説]江本孟紀 [実況]師岡正雄アナ

【1422kHz/ラジオ日本 ジャイアンツナイター】
巨人×阪神(東京ドーム)[解説]水野雄仁 [実況]小林幸明アナ

(オグマナオト)