伊藤忠、エドウインを完全子会社化 スポンサー契約を締結
伊藤忠商事は11日、経営再建中のジーンズ製造・販売大手エドウイン・ホールディングスの100%株式を取得することで合意し、3月10日付でスポンサー契約を締結したと発表した。
エドウイングループは2013年11月26日に事業再生ADR手続きを申請して再建を図っていたが、スポンサー選定手続で伊藤忠商事が優先交渉権を獲得し、今回のスポンサー契約締結に到ったという。
伊藤忠商事によると、同社はエドウイングループとの長年にわたる取引の中で、素材・商品開発、ブランド導入、販路開拓や信用補完などを行ない、2012年8月の為替デリバティブ等による巨額損失発覚後も、事業継続のために様々な支援を行っていた。
今後は、エドウイングループの伝統と独自性を尊重しつつ、本業であるジーンズ事業を再強化するとともに、内部統制等の経営管理体制も強化していくという。
また、伊藤忠商事の素材からアパレル、ブランドに到る繊維業界全域における豊富な経験とグローバルネットワークを最大限に活用し、ジーンズ以外の商品ラインアップの拡充を図るとともに、既存の顧客との関係強化や、海外市場を含む新たな市場の開拓にも積極的に挑戦し、エドウイングループの企業価値向上とビジネスの拡大を目指すという。
エドウイングループは、エドウインHDを持ち株会社とし、国内29社、海外5社を保有する企業グループ。国民的ブランドとして高い認知度を誇る自社ブランド「EDWIN」「SOMETHING」等の製造・販売に加え、北米を代表するジーンズブランド「Lee」「Wrangler」や、フライトジャケットで有名な北米ミリタリーブランド「ALPHA INDUSTRIES」等のライセンスビジネスを展開している。