山形新幹線の外観デザイン変更、車内にお座敷や足湯の改造新幹線も。

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JR東日本は3月4日、山形新幹線「つばさ」のデザインを変更すると発表した。2014年4月下旬頃から運用を開始。4月以降、順次塗替を行い、2016年度末をめどに全編成の塗替を完了する予定だ。また、新幹線初となる、お座敷や足湯スペースのある“乗ること自体が目的”の列車「とれいゆ」を導入する。

これまで「つばさ」に使用されていたE3系は、シルバーの車体に緑色のラインという、シンプルなデザイン。今回、変更される新しいデザインでは、おしどりパープル、紅花イエロー、紅花レッド、蔵王ビアンコの4色でカラフルな色合いとなる。

それぞれの色は、まず、先頭部を取り巻く印象的なラインとその深い紫色は、鳥類で最も美しいと言われる紫色の飾り羽根をもつ山形の県鳥「おしどり」をモチーフに。帯には県花である「紅花」の生花の鮮やかな黄色を基調に、染料に加工されるにつれ赤色へ変化していく「紅花」の色の移ろいを先頭部に向けてのグラデーションで表す。さらに蔵王の雪の白をバックに、これらの色と形を通して山形の彩り豊かな自然の恵みと新幹線の持つ躍動感を表現した。

シンボルマークは山形の美しい四季をあらわす4つのデザインを順番に配置。東京寄りの片面には春を表す「桜」と「ふきのとう」を、もう片面に夏を表す「紅花」と「サクランボ」、そして山形寄りの片面には秋を表す「稲穂」と「りんご」、もう片面に冬を表す「蔵王の樹氷」を並べている。

デザインはフェラーリや新幹線E6系、新幹線E7系・W7系などのデザインでも知られる、奥山清行氏が担当した。

また、新幹線車両初の“乗ること自体が目的”となる列車「とれいゆ」は、「食(太陽の恵みによる様々な食材)」「温泉」「歴史・文化」「自然」を温泉街のように散策しながら列車の旅を楽しむ、というテーマを凝縮。新幹線車両のE3系を改造した車両で、山形エリア(福島〜新庄間)を中心とした山形新幹線区間、2014年7月以降に営業運転(※臨時列車として)開始を予定している。

具体的な車内の空間は、12〜14号車がお座敷指定席(語らいの間)。大きなカバ材テーブルとゆったりとした畳座席、天井や座席背板には山形のフルーツをモチーフとしたレリーフを装飾し、優雅な旅の時間を提供する。

15号車は湯上りラウンジ(モノや人との出会いの間)。畳のお座敷、本桜のテーブル、紅花色のバーカウンター、山形ゆかりの品を展示する有機ELパネルで構成した飾り棚、漆喰質の壁、石張りの小路が出会いの場を彩る。

16号車は足湯(くつろぎの間)。紅花色の湯船が石張りの小上がりにゆったりと2槽、黒塀のような側壁、木質ルーバーで囲われる湯の間。足湯で寛ぎながら車窓を眺める旅を演出する。