中国大手検索サイト百度の掲示板に「なぜ日本人はそんなに一生懸命残業するのか」というスレッドが立てられた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 中国大手検索サイト百度の掲示板に「なぜ日本人はそんなに一生懸命残業するのか」というスレッドが立てられた。

 スレ主は日本人が一生懸命に残業する理由について、5つの考察を踏まえ、「1.会社への高い忠誠心」、「2.仕事効率の悪さ」、「3.中身のある仕事をしていない」、「4.リラックスの仕方を知らない」、「5.現状を変えることへの恐れ」を挙げた。

 ほかのネットユーザーからは、「わが国こそ死に物狂いで働いているよ」、「どうもスレ主はわが国の状況を言っているようでならない。これは皮肉ということ?」など、中国のほうが残業は多いとの意見や、「中国はすでに日本を超えて世界一の過労死大国になった」という指摘もあった。

 さらに具体的な報告もあり「毎月残業140時間で自殺なんて笑っちゃうな。中国ではいったいどれだけの人が12時間労働を無休でやっていると思っているんだ? 残業160時間超えなんてざらだ」というコメントもあった。ここまでの労働条件の人はさすがに多くないとは思われるが、旧正月以外は無休で1日10時間以上働く中国人は少なくない。

 中国にも労働法はあるものの、日本よりも軽視されていることは事実で、個人経営の中小企業や零細企業、個人店などではまったく遵守されておらず、低賃金で長時間労働を強いられる労働者も少なくない。月に2日間も休みあれば良いほうで、なかには旧正月以外には休みを与えないという工場もあり、そういう意味では中国は“ブラック企業”だらけとも言えるだろう。

 中国のネットユーザーからも指摘があったように、日本は長時間の労働のわりに生産性が低いと言われる。日本生産性本部によれば、OECD加盟国のなかで日本の生産性は19位で、加盟国の平均値を下回っている。また、主要先進国のなかでも日本の生産性は最下位となっており、仕事に「無駄」が多いことが問題視されている。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真提供:123RF)