富永TOMMY弘明(左)、吉田仁美(右)

「アニソンキング」
2012年12月31日
開場20:00 開演22:00 終演25:30
新宿文化センター/大ホール
BSスカパー放送

「アニソンキングmini」
2012年12月31日
開場11:00 開演12:00 終演13:30
新宿文化センター/小ホール
募集定員:200名(小学校6年生まで)
出演者 吉田仁美、高橋秀幸、そがみまこ

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「プリキュア」対「ジョジョ」!?
11月21日、(水)、東京・文化放送で一足早い戦いが行われていた。


大晦日の夜は何をして過ごしているだろうか。過去の自分を振り返ってみると。大晦日なんて関係ないね、と夕方から寝てしまったり、友だちと集まって朝まで麻雀をしていたり、実家に帰省して年越しそばを食べていたり……。ひとりでずっとゲームをしていたときもあったなあ。
アンケートを取ったら、なにが一番多いんだろう。やっぱり「こたつに入りNHK紅白歌合戦を観ている」なんだろうか。

年々視聴率低下と騒がれている紅白歌合戦(調べてみたら去年は41.6%もある)だけど、日本最大の音楽番組であることにかわりはない。
そんな紅白のように国民的行事になりたい……、世界に誇るアニソンで紅白に挑戦したい! という想いをもちスタートしたのが、2009年からはじまった「アニソン紅白」。
本家紅白のように、12月31日に生放送で行われ、男女にわかれたアニソンシンガーたちが年またぎでパフォーマンスを繰り広げる、アニソン界最大のイベントのひとつだ。

第4回開催の2012年から名称は「アニソンキング」に変更。
21日、「アニソンキング」記者発表会が東京・文化放送で行われた。

小野澤拓生総合プロデューサー、宮腰裕行実行委員会副委員長、合田英人同事務局長が登壇。
まず、気になるのは、なぜ「アニソン紅白」から名称が変わったのかだ。おれは「アニソン紅白」には参加したことはないけど、イベント自体は知っている。2009年から続けてきて、アニソンファンのなかで定着してきただろうに、なぜここで名前の変更が行われたのだろう。
「いまや、アニソンイベントは日本各地で行われています。40年以上歌い継がれている、数え切れないアニメソングを大切にしていきたい。昔からいまのアニメソングまで一挙に聞くことができる、アニソンイベントの王道を目指しています。その意味から、『アニソンキング』に変更しました」
抱いていた疑問についてまっさきに説明してくれる小野澤プロデューサー。


いままで紅白に対抗していたのは名前だけ。これからは内容でも勝負したい。そのためには本家紅白のように、幅広い層から支持される必要があるということ。

出演者の顔ぶれを見ると、3分の1が初出場。おれもほとんどわからない。だが、それでいいと小野澤プロデューサーは言う。「この人、誰ー?」「この人は知ってるー」と家族や友だち同士で言い合えるほうがいい。

そして! それぞれの組のキャプテンは馴染みの深いシンガーを選出。
赤組キャプテンは、「ポケットモンスター」の主人公、サトシの声優でも有名な松本梨香。松本が担当した「ポケモン」主題歌、「めざせポケモンマスター」は200万枚の売上を記録している。
対する白組キャプテンはきただにひろし。アニソングループJAM Projectのメンバーでもあり、「ワンピース」主題歌の「ウィーアー!」を担当。「ウィーアー!」は「ワンピース」おなじみの曲となり、その後も東方神起やAAAがカバーをしている。

「アニソンキング」はテレビ構成的な演出も多数考えており、番組中にカウントダウンイベントもあるとのこと。
カウントダウンイベントでで登場するのは、2012年話題のアニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」の主題歌陣。オープニング「宇宙戦艦ヤマト」、劇中歌「真赤なスカーフ」を歌うささきいさお。そして、結城アイラと美郷あき。それぞれ第一章と第二章のエンディングを担当している。
特にこだわっているのは、テレビの歌番組でよくあるような歌手同士のコラボレーションではなく、持ち歌。「『アニソンキング』じゃないと観れなかった」という演出を多数用意していくそうだ。

ひととおりの説明が終了したところで、舞台袖にはけていく実行委員の面々。そして! 記者発表会ゲスト歌手の生歌披露コーナーだ!

「よろしくお願いします! ピース!」と笑顔で登場したのは、「スマイルプリキュア!」エンディングテーマ「イェイ!イェイ!イェイ!」「満開*スマイル!」を歌う吉田仁美。そして、テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」主題歌、「ジョジョ 〜その血の運命(さだめ)〜」の富永TOMMY弘明。ふたりとも「アニソンキング」は初出場だ。

「ちょうど去年、アニソン紅白に出場した人たちと新年会をしていまして、話を聞くたびに、そんな楽しかったんだー、私も出ないなーって思っていたんですよ。なので今年出場できてすごく嬉しいです。『スマイルプリキュア!』のエンディングを歌わせてもらったりと、素敵な出会いがいっぱいの2012年でしいた。昼間は『アニソンキングmini』、夜は『アニソンキング』に出場するんですけど、たくさんのアニメファンの方たちがスマイルいっぱいの新年を迎えられるように、元気に歌いたいと思っております!

担当しているラジオ番組のリスナーから「おしゃべりオバケ」と呼ばれるほどのおしゃべり好きな吉田。たくさんの報道陣に囲まれながら、自分のペースを崩すことなく語っている。こんな場所で歌うのは難しいだろうなと思っていたのだけど、「イェイ!イェイ!イェイ!」のイントロが流れた瞬間雰囲気が変わった。終始笑顔で踊り、楽しそうに歌っていた。


富永TOMMY弘明は、もともとブラスロックバンド、BLUFFのボーカルを務めている。ソロとしては「FNS地球特捜隊ダイバスター」などの主題歌を担当したこともあるけど、アニソンは「ジョジョ」がはじめて。「ジョジョ 〜その血の運命(さだめ)〜」の作曲をしている田中公平とイベントで一緒になる機会があり、そこで田中公平がTOMMYの声に惚れ込んで指名をしたのがきっかけだ。
「『アニソンキング』は日本全国のアニソンを愛している方々が競い合う場所。勇気や喜び、悲しみを一緒に出したい、精いっぱいやりたいですね」。アニソンシンガーとしては新人だが、熱意は十分のようだ。
また、記者発表会が行われた21日はTOMMYにとって特別な日だという。
「今日はね、『ジョジョ 〜その血の運命(さだめ)〜』のCD発売日なんですよ。やっぱり盤が出るのは特別な感じがして嬉しいですね」とマイクを握りしめていた。


「アニソンキング」チケットは各種プレイガイド(関連画像)で取り扱っており、まだまだ入手可能だけど、どうしても会場に行けなかったり、18歳未満のファンはスカパーで観ることができる。
また、今年の人気アニソンを決める投票も公式サイトで行われている。
オープニング、エンディング、挿入歌、作詞、作曲、編曲、歌唱、テーマソングといった8つの部門にわかれており、それぞれの「神曲」を決める。対象になっているのは、2011年10月から2012年7月に発表されているアニソン。結果は「アニソンキング」内で発表される。
「アニソンキング」を観て、「神曲」に投票して……、1年間のアニソンを振り返りながら年を越すのもいいかもしれない。
(加藤レイズナ)