グローバル人材の必要性がビジネス界で言われて久しいわけですが、常に悩みになるのが、

 「そうは言っても、英語できないじゃん」

というもの。

この悩みを乗り越える面白い試みが、マサチューセッツ大学ローウェル校が提供するオンラインMBAプログラムです。

このプログラムに講師として関わる立場から、グローバル人材育成のリアルな感想を共有します。


●まずは日本語でコンテンツを学ぶ
「オンライン上で」、「英語により」、MBAの取得が可能というのは類似のプログラムがありますが、マサチューセッツ大学ローウェル校(University of Massachusetts Lowell, 以下UMassと略します)のカリキュラムはユニークなアプローチをとっています。それが、

 まずは日本語でコンテンツをしっかり教える

というもの。

たしかに、普通の日本人がいきなり英語のプログラムに放り込まれても、右往左往するのは目に見えています。

実際、私自身、「英語が出来たら、もっと勉強になったのになー」と口惜しい想いでビジネススクール時代を振り返ることも少なくありません。

ちなみに、私の留学時の英語力はTOEIC630点、GMAT700点ですから、日本人としてはまあまあ英語は出来る方でしょう。

それでも、いきなり英語のカリキュラムに放り込まれると何が起こるかというと、

 ・先生の話は分かる

でも、

 ・クラスメートとディスカッションできない

という状態です。

MBAの本質は知識のインプットではなく、アウトプットしながら知識を内面化することにあるわけですから、これでは十分な学びの効果が得られなかったのは言うまでもないでしょう。


でも、です。

でも、もし、事前に知識を持っていたのであれば、たとえばそれは、ファイナンスであればDCFやWACCなどの専門的なコンセプトをマスターしていると言うことですが、クラスメートとのディスカッションがもっと本質的なものになったのではないかと思うのです。


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