『宣伝会議』の「座談会記事」において、ミツカンの安田氏(広告、PR、商品ブランドサイト担当)は次のように述べています。


“これまで小さな機能の差を訴求しすぎていたのではないかと考えていました。(消費者は)なんとなく好きだとか親近感があるといったシンプルな理由で購入を決めているのではないか、と。”

“特に、食品の場合、競合商品との差は好みの問題になってくるのに、企業側が理屈をこねくり回していたのではないかと。”

昨日のブログ記事(「感情」で決めて、「理屈」で言い訳)でご説明したように、単価が安い食品などでは、じっくりと比較検討してブランドが選択されることは少ないのです。多くは、「なんとなく好き」とか「馴染んでいるから」といった「感情的な理由」で直感的に選択されています。

したがって、対消費者コミュニケーションにおいては、まず、感情を揺さぶり、端的に言えば「いいな!」と感じてもらえる「感情訴求」を重視する必要があります。

ところが、安田氏の発言を読むと、日常生活で利用される食品を作っているメーカーでさえ、機能や性能、品質などの「規格競争」に陥りがちであり、対消費者コミュニケーションにおいても、

理性に訴える=「理性訴求」

に重点を置きすぎてしまう傾向があることがうかがえます。


実際、ロッテにおいても、

“最近の商品の傾向として、「お口のエチケット」や「ミント味」など、商品の品質の良さや機能性価値を追求するものが多く、自分の感性にあった商品を衝動的 に購入する傾向のある若年層には魅力的に映っていないのではないか?”(宮下慎氏、ロッテ・ブランド担当ガム企画室主査)

という仮説にたどり着いたとのこと。

そこで、刺激が強く、爽快感のあるガム、

「ZEUS」


続きはこちら