【仮説】若者の就職難や早期退社の原因/川口 雅裕
就職活動の厳しさ、若者の早期退職について、彼らでなく、自分達に視点を向ければ、どう考えられるか。
ライフネット生命保険が、先ごろ発表した調査結果は、なかなか興味深いものがありました。20歳代から40歳代の職業を持つ人に、「自身の新人時代は、楽しかったか?」と質問をしたところ、20歳代は34.7%、30歳代は41.0%、40歳代は52.1%が「楽しかった」と答えたそうです。
逆に、「苦しかった」と回答したのは、20歳代は46.7%、30歳代は38.9%、40歳代は27.8%であったということです。“3年以内に35%”と言われるように、新規採用者が早いうちに退職してしまう割合が、どんどん上がっているわけですが、これが裏付けられるようなデータと言えます。
このデータは、二つの見方が可能です。一つは、若い人達に甘やかされてきた人が増えている、あるいは能力が低くなってきているから、昔と同じような環境なのに「苦しい」と感じやすくなってきているのだという見方。もう一つは、新人にとってだけではなく、会社や仕事が昔に比べてどんどん楽しくなくなってきている、誰にとっても苦しくなってきている、という見方です。
前者は、会社や組織は変わっていないのに、若者がダメになってきていると考え、後者は、若者が早く辞めてしまうのは彼らのせいではなく、会社や組織が劣化したせいだと考える立場です。若手に視点を向けるか、自分達に視点を向けるか、の違いとも言えます。
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ライフネット生命保険が、先ごろ発表した調査結果は、なかなか興味深いものがありました。20歳代から40歳代の職業を持つ人に、「自身の新人時代は、楽しかったか?」と質問をしたところ、20歳代は34.7%、30歳代は41.0%、40歳代は52.1%が「楽しかった」と答えたそうです。
このデータは、二つの見方が可能です。一つは、若い人達に甘やかされてきた人が増えている、あるいは能力が低くなってきているから、昔と同じような環境なのに「苦しい」と感じやすくなってきているのだという見方。もう一つは、新人にとってだけではなく、会社や仕事が昔に比べてどんどん楽しくなくなってきている、誰にとっても苦しくなってきている、という見方です。
前者は、会社や組織は変わっていないのに、若者がダメになってきていると考え、後者は、若者が早く辞めてしまうのは彼らのせいではなく、会社や組織が劣化したせいだと考える立場です。若手に視点を向けるか、自分達に視点を向けるか、の違いとも言えます。
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