供給不足時代に対処する - ユニ・チャーム/中ノ森 清訓
東日本大震災で懸念されている原材料・部品調達難。モノ余りの時代とつい最近まで言われていたことからは信じられないかもしれないが、実はそれ以前から企業レベルでは今まで容易に手に入ったものが入手できなくなる時代を迎えていた。今回は、そうした時代への対処に参考となるユニ・チャームの東北地方太平洋沖地震の被災における対応を紹介する。
東日本大震災で懸念されている原材料・部品調達難。現在、各社は在庫をやり繰りしてしのいでいるが、その在庫が切れるこれから影響がじわりと広がることが予想される。加えて、モノが入手できなくなるのは、何も震災の影響ばかりではない。鉄鋼石、石炭、レアアース、食糧など資源、素材の高騰、価格の高止まり、供給制限など、モノ余りの時代とつい最近まで言われていたことからは信じられない事態が起こりつつある。
足りなくなっているのは資源、素材ばかりではない。その安価な労賃から世界の工場と呼ばれていた中国だが、人件費の上昇が続いており、これまでのように安価な製造能力を大量に提供できなくなっている。
これからは単に安くモノを入手するだけでなく、今まで容易に手に入ったものが入手できなくなるという事態にも我々は対処しなければならない。今回は、そうした対処において参考になる事例を紹介する。
東北地方太平洋沖地震の被災に対応するため、ユニ・チャームは主力商品の紙おむつ「マミーポコパンツ」の仕様を変更した。同社の発表によるとこの仕様変更の原因は、原材料メーカの被災で一部原材料の調達に支障が出たことにあったようだ。
仕様変更の内容は、紙おむつの使用後に汚物を包んで捨てるのに使う後処理テープを省くというもの。テープの原材料となるポリプロピレンが調達しにくくなっており、商品の供給に支障を来していた。
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東日本大震災で懸念されている原材料・部品調達難。現在、各社は在庫をやり繰りしてしのいでいるが、その在庫が切れるこれから影響がじわりと広がることが予想される。加えて、モノが入手できなくなるのは、何も震災の影響ばかりではない。鉄鋼石、石炭、レアアース、食糧など資源、素材の高騰、価格の高止まり、供給制限など、モノ余りの時代とつい最近まで言われていたことからは信じられない事態が起こりつつある。
これからは単に安くモノを入手するだけでなく、今まで容易に手に入ったものが入手できなくなるという事態にも我々は対処しなければならない。今回は、そうした対処において参考になる事例を紹介する。
東北地方太平洋沖地震の被災に対応するため、ユニ・チャームは主力商品の紙おむつ「マミーポコパンツ」の仕様を変更した。同社の発表によるとこの仕様変更の原因は、原材料メーカの被災で一部原材料の調達に支障が出たことにあったようだ。
仕様変更の内容は、紙おむつの使用後に汚物を包んで捨てるのに使う後処理テープを省くというもの。テープの原材料となるポリプロピレンが調達しにくくなっており、商品の供給に支障を来していた。
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