ジネディーヌ・ジダン氏が「将来のクラック」と期待するリール(フランス)のベルギー代表MF、エデン・アザール(19)が先週、英デイリー・メール紙に希望の移籍先について語った。

 アザールはリーグ・アンでビッグクラブからもっとも注目を浴びる若手。オフにはオファーが殺到したが、「まだステップアップには早い」としてリール残留を決めた。

 現時点で移籍は考えていないとしているが、「もし今シーズン終了後に(リールを)出るなら…」と話すアザール。リーグ・アンの有望な若手に多い例として、いったんマルセイユやリヨンといった国内のビッグクラブでステップアップを図ることも考えられるが、「リールで育ったから、同じリーグではやりたくない」とフランスのクラブは移籍先として除外する。

 ではジダン氏が顧問として会長に獲得を勧めていると考えられるレアル・マドリーについてだが、「ベンチ要員になるようなチームには行きたくない」と語っている。「僕はまだ20歳にもなっていない。レアルのようなチームの中心選手になるのはむずかしいだろう。ロナウドやカカが競争相手になるんだからね」。

 そんなアザールが“意中”のクラブのひとつとして具体的に名前を挙げたのはアーセナルだ。理由は「若手がプレッシャーなしに成熟することができる」こと。たしかにフランス人のアーセン・ヴェンゲル監督の下で、リーグ・アンを経由した多くの若手選手が成功をおさめており、堅実な選択といえよう。

 ちなみにこのアザール、私生活でも“堅実”なところを見せ、19日には19歳にして一児の父となった。