中盤でのボール支配、サイドからの鋭い突破を得意とするスペイン代表。イニエスタ、カソルラ、シルバと身長は低いが、高い技術を備え、ボールを繋ぐ技術が優れる選手が、対スコットランド代表戦では名を連ねた。

 ビジャのPKで前半終了間際に先制点を叩き込んだスペイン代表は、後半も早々からボールを支配し敵地ハンプデンパークでW杯優勝の貫禄を見せつけた。サイドからの崩しからイニエスタが追加点を入れ、楽勝ムードとなったが、このイニエスタのゴールでスコットランド代表に火がつく。

 ディフェンスの一瞬の隙をつき、エースのナイスミスがヘディングでゴールを決めると、66分には右サイドからのセンタリングをクリアに入ったピケがオウンゴール。ホームの意地を見せたスコットランド代表が同点に追いつく。

 解決策が見つからないスペイン代表。相手に押し込まれるとボール回しも空回り。ミスが目立ち出す。そんなスペイン代表を変えてくれるのがF・ジョレンテだ。リトアニア代表戦でも2ゴールを決めていたアスレティック・ビルバオのエースは、カプデビラのセンタリングをボレーで合わせて追加点。A代表12試合で7ゴール、55分に1ゴールを挙げるという驚異的なゴール感覚で代表を救っている。

 R・マドリー、バルサも獲得を試みているF・ジョレンテ。ボールを大事につなぐ選手が多い中で、最後の押し込み役をしっかりとこなしている。引かれた相手に対して、今後もF・ジョレンテの高さ、ゴール感覚はスペイン代表にとって大事な武器となりそうだ。

(スペイン通信)