Image: Wiley Online Library

2022年10月8日の記事を編集して再掲載しています。

病気ではなく進化ですって。

1986年にウクライナで起こったチェルノブイリ(チョルノビリ)原子力発電所事故。今でも現場は放射線濃度が高く、一般の人は立入禁止されています。植物や生物は自由にしていますが、なんと現地にいるアマガエルが、本来の緑色ではなく真っ黒になっているのだそうです。

事故後36年がもたらした進化

放射線遺伝子を破壊して突然変異を引き起こす可能性もありますが、東部アマガエル(Hyla orientalis)は被爆に対抗する手段として、メラニンを多く出すことで自身を護っているのだそうです。

最初に発見されたのは2016年のことで、数年の調査により12カ所に点在した池から200匹以上のアマガエルを捕獲・比較しました。その結果、立入禁止エリアにいるカエルは、外部より平均で43.6%暗い色に変化し、発電所に近くなるほど黒さが増していることが判明したのでした。

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チェルノブイリのアマガエルは、10〜15世代の入れ替わりがあったと見られています。事故現場の周辺は自然保護区となっており、今ではクマやオオカミ、オオヤマネコなどの絶滅危惧種が保護されているとのこと。人の手が入らない場所で高濃度の放射線に晒されているのは、非常に特殊な庭と言えましょう。

人間でも紫外線の強い/弱い地域に何代も住めば肌の色が変わりますが、同じメカニズムってことなのでしょうね。生命の神秘です。

放射線レベルの高さより、人間がいない場所を好んだ動物たち。福島の避難指示区域で闊歩してました

Source: Wiley Online Library, THE CONVERSATION via NEW ATLAS, Boing Boing, NATIONAL GEOGRAPHIC